2022.4.8 (金) ポテトサラダふたたび
ポテトサラダをおかずにしてごはんを食べるとは、炭水化物をおかずにして炭水化物を食べる、ということだ。これが僕には理解できない。人は多く矛盾を抱えた存在である。理解できないと言いながら、自分のこれまでを振り返ってみる。
イタリア人はスパゲティを食べつつパンも食べるという。昼の定食におなじようなものを用意するイタリア料理屋は日本にも少なくない。スパゲティとパンの組み合わせには、僕はまったくそそられない。しかし味噌ラーメンに半ライスを合わせたことは、生まれてこのかた何度かある。「だったらおめぇもやってるじゃんか」だ。
1979年が明けて数日が経ったころ、スペインへ行った。昼と夜の食事はほんどバルで摂った。トレドの、よく通ったバルの床には一面におがくずが敷かれていた。客たちは、ピンチョスの楊枝であれ鳩の骨であれ、この床に捨てた。素晴らしい気楽さだった。ビールやワインは1杯あたり邦貨30円と、こちらもまた素晴らしいものだった。
バルのカウンターには、作り置きのおかずが琺瑯のバットに豊かに盛りつけられていた。ポテトサラダを注文すると、店の人はそこに薄切りのパンを添えてくれた。僕はそのパンにポテトサラダをのせて食べた。「だったらおめぇもやってるじゃんか」だ。
しかしきのうの日記に戻ってみれば、朝食のおかずの一番人気がポテトサラダとは、どうにも僕には信じがたいのだ。あしたの朝は、そのポテトサラダをおかずにしてみようと思う。
朝飯 菠薐草のオムレツ、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生のトマトと茹でたブロッコリー、沢庵、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、三つ葉の味噌汁
昼飯 “FLYING GARDEN”のトマト煮込みハンバーグランチ
晩飯 トマトとルッコラとモッツァレラチーズのサラダ、2種のパン、小松菜のソテーを添えた鮭のクリームソース、TIO PEPE、バームクーヘン、Old Parr(生)