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清閑 PERSONAL DIARY

2017.4.5 (水) 続・検索条件

服について、比較的新しい、あるいはいささか専門的な外来語を用いて説明をしようとすると、なぜか気恥ずかしさを覚える。たとえば「アウター」は恥ずかしい。とはいえ「外套」はほとんど死語だろう。

とにかく、冬にシャツやセーターの上に重ねるものとして、エディバウアーのマウンテンパーカ以上のものを僕は知らない。ここになにかを買い足しても、どうせ着ないのだからお金の無駄である。しかし冬の厳しさが徐々にほどけて春へ向かうときには、もうすこし薄手のコートが欲しい。

きのうの日記に書いたことと同じく、そのようなものをインターネットで探すときの検索条件が結構、難しい。薄手でも安っぽくては困る。少なくとも、人には安っぽく感じられても自分がそれを気にしては長く使うことはできない。

それがフランス人だったか、あるいは日本人だったかは忘れたけれど、良さそうな作業着を着ている老人をある日、スマートフォンで読む記事の中に見つけた。その胸の商標を検索エンジンに入れ、しばらくインターネット上を逍遥すると、正に僕の理想とする薄手のコートが見つかった。見つけた場所は”amazon”である。

“amazon”は、不親切なほど素っ気ない、まるで自動販売機のようなところが好きだ。しかし買い手が出品者と意思を疎通させようとしたときには、その素っ気なさが裏目に出る。

このコートのどのサイズを買えば僕のからだにもっともしっくりくるか。それを出品者に問い合わせたところ「amazonに訊いてくれ」と返事があった。”amazon”に問い合わせると「出品者に訊いてくれ」と返事があった。よって今度は少し強い文面にてふたたび出品者に質問を送ると、重い腰を上げるようにしてようやく、僕の求める答えが返ってきた。

そうして手に入れた”DANTON”のコートを、僕はかなり気に入った。今年これを着た回数は、昨年末から今春にかけて着たマウンテンパーカのそれを超えたかも知れない。きのうの日記に書いたことと同じく、良い買い物をしたと思っている。


朝飯 昆布と牛蒡と蓮根の佃煮、切り昆布の炒り煮、ベーコンエッグ、揚げ湯波と小松菜の淡味炊き、しその実のたまり漬、メシ、蕪の葉の味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメン(バター載せてね特注)
晩飯 トマトサラダスープ煮豚玉子とキクラゲと3種の野菜の炒め“Petit Chablis Billaud Simon 2015”、”Chez Akabane”のクッキー、“Hennessy XO”(生)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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