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清閑 PERSONAL DIARY

2022.3.10 (木) 団体旅行考(中)

今月4日の日記「団体旅行考(上)」を書きながら、ある年の、町内の親睦旅行を思い出した。「さて、あれはいつのことだったか」と、この日記の検索窓に「メリージェーン」と入れてみる。果たしてそれは、2004年1月25日のことと知れた。

この日帰り旅行を企画したのは、当時の青年会長カワナゴヨシノリさんだった。上りの特急は下今市09:02発。駅へ向かう途中で買った酒を朝から飲むのは昭和の遺習だろうか。隅田川の遊覧以外はすべて未定。特急スペーシアの車内で喧々がくがくの議論の結果、夕食の場所は「駒形どぜう」と決まった。

神田川から隅田川に出た屋形船が舳先を南へ向ければ、早くも宴会の開始である「酔っ払う前に」とカミムラヒロシさんは競馬の予想を始めた。お台場まで下ったとき、タノベタカオさんがカラオケで歌った歌こそ「メリージェーン」である開け放った障子の向こうにはフジテレビの社屋が見えていた

屋形船が柳橋に戻ったのは14時前。浅草の場外馬券場へ急ぐ者、上野のアメヤ横町へ向かう者、とにかく皆が好き勝手に移動をする中、僕はひとり予約係として浅草橋から地下鉄に乗った。そして「駒形どぜう」の前まで来てみると、昼を大きく過ぎた今も、店に入れない人たちが路上に溢れていた。店員によれば、夜も満席とのことだった。すかさずカワナゴ青年会長に電話を入れ、ドジョウなら「飯田屋」もあると提案して諒承を得た。

あちらこちらに散らばっていた面々は、夕刻、浅草六区のROXの前にふたたび集まった。いまだ携帯電話を持たなかった、よって夕食の場所の変わったことを知らないカミムラヒロシさんは、シバザキトシカズさんとカワナゴ青年会長が「駒形どぜう」で見つけて「飯田屋」まで連れてきた。カミムラさんの予想に乗ったユザワクニヒロさんの手元には、3,000円分の外れ馬券が戻ってきた。泥鰌鍋をつつきながらの宴会は、もちろん大いに盛り上がった

浅草の松屋デパートで土産を物色するうち19時発の下り特急に乗り遅れたタノベタカオさんに付き添うべく、次の北千住で下車したカワナゴ会長の男気には驚いた。特急スペーシアは、20時42分に下今市に着いた。そこから更に、居酒屋に引っかかる者もいた。

この旅行を構成していたのは「道中」と「飲み食い」だけで、それ以外は各々に任された。だから、と言って良いかどうかは分からないが、思い出に強く残るものになった。

今はコロナにより無理としても、これから団体旅行の幹事を引き受けようとする人は、行き帰りの交通、飲み食いの場所、泊まりなら部屋を決め、それ以外はすべて自由とすれば、楽しい旅になること請け合いと思うが、どうだろう。


朝飯 しもつかり、春子漬け、納豆、切り昆布の炒り煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、じゃこ、メシ、トマトと長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ブロッコリーとニンニクのソテーじゃがいものグラタントマトのサラダ4種のパンハムステーキ夏みかんChablis Billaud Simon 2015


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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