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清閑 PERSONAL DIARY

2022.2.19 (土) 季節を変える

「喜捨開扉」の書は隠居の床の間に、いかにもしっくりと収まっている。「しばらくこのままでいいじゃねぇか」というのが僕の意見だった。しかしこの軸をどこかから手に入れてきた長男は「正月に限るものを、2月のなかばまで置きすぎてしまった」と、できるだけはやく下げたい意向である。そういう次第にて、きのうは新たな軸を探した。

旅に出ると、人や街の様子をやたらとカメラに納めたくなるところがある。一方、記録のため以外には一切、撮る気の起きないところもある。場所を四季に置き換えれば、秋こそ日本人の琴線にもっとも触れやすい季節なのかも知れない。倉庫の軸をあらためて検分してみたところ、秋のものが圧倒的に多い。その中に「梅花」と書かれた箱をようやく見つけた。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」の開店は8時30分。それに先だって、長男と隠居の柴折り戸をくぐる。そして河井寛次郎の「喜捨開扉」を小杉放菴の「梅花」に替える。軸を替えるという行いに「季節は自分で変えちまえ」という気分を感じるのは僕だけだろうか。

隠居の梅や桜は東京にひと月おくれて咲く。すなわち梅は3月の中ごろに、山桜と染井吉野は3月の末から4月の上旬にかけて咲く。枝垂れ桜は4月の上旬からなかば過ぎまで楽しめる。隅田川に面して2階に「持出し手摺」を持つ料理屋のように、隠居にも、そろそろ4月の予約が入り始めている。電車でいらっしゃって街の旅館に1泊の後、隠居で朝から花見酒が最上と、個人としては思う。呆けて花を、眺めるのだ。


朝飯 納豆、白菜とウインナーソーセージのソテー、めかぶの酢の物、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、菜の花漬け、メシ、キャベツと揚げ玉の味噌汁
昼飯 フリーズドライお茶漬けの素とごぼうのたまり漬のお茶漬け
晩飯 オクラと大根と厚揚げ豆腐のサラダ玉子スープトマトとレタスとたまり漬「ふわふわ大根」を添えた鶏と豚の唐揚げバナナの春巻き、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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