2022.2.6 (日) かけ離れているものの
「カルダモンの香りがする」と長男の言った、正方形の断面を持つ線香は、数日前に尽きた。ひと箱あったそれはどれほど保っただろうかと、この日記に検索をかけてみた。その結果、使い初めは昨年の7月7日と知れた。つまり保ったのは7ヶ月、ということになる。
その前の、まるで竹ひごのように長い線香は1年と1ヶ月のあいだ保った。朝に供える線香の本数は2本と決めている。このことからすれば、おなじほどの大きさの箱に入った線香も、本数はまちまち、ということになる。
本棚の下の引き出しに保管した線香は、オヤジ、おばあちゃん、オフクロの、初彼岸や初盆にお供えとしていただいたものだ。それがいよいよ残りふた箱になった。線香は、来年の後半からは自分で買うことになるだろう。
二十代の前半、住んでいた甘木庵から春日通りに出て切り通し坂を下ると、天神下がちかくなるあたりの左側には金物屋と居酒屋があった。朝、その前を通り過ぎようとすると、いつも線香と味噌汁の香りが混じり合って聞こえてきた。線香と味噌汁の香りはかけ離れている。しかしその匂いの複合は、僕にはとても懐かしく感じられた。
現在、家の仏壇は応接間にあり、となりの食堂とは引き戸で隔てられている。線香を供えるのは起床の直後だから3時台とか4時台。できたての味噌汁を口にするのは6時45分ころ。線香と味噌汁の香りが混じり合って漂っていたのは二代前の家で、僕がせいぜい小学校5年生くらいまでのことだったと思う。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、めかぶの酢の物、納豆、ソーセージのトマト煮、大根のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 長葱と塩鰹のふりかけのスパゲティ
晩飯 もつ煮、沢庵、白菜と春菊と厚揚げ豆腐と豚肉の鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)