2021.12.15 (水) おなじ昼食が続くわけ
食パン1斤は、厚く切ってもらうと5枚になる。カビさせてはいけないから毎日、1枚ずつトーストにする。街で買うラーメンの生麺は、5玉がひと袋に入っている。するとやはり、5日は続けてそれを食べ続けることになる。
宅急便で取り寄せる生ラーメンは、10食が1箱に収められている。うどんの乾麺なら、更に量が増える。そのうどんはきのう食べ終えた。
毎年、冬になると決まって、外へ出たくなくなる。この気持ちが勃興してくるのは大抵、年が明けて寒さに磨きのかかってきた頃だ。しかしこの冬に限っては、今日からその気分が兆してきた。昼食は、どうしよう。
昼食は軽く済ませたい。上澤梅太郎商店からもっとも近い麺類の店は蕎麦の「やぶ定」だ。その「やぶ定」まで歩いて温かい蕎麦を食べる。隠居の身ではないから、寒くても燗酒は飲めない。もっとも昼の酒は夜のメシと酒を不味くするから、よほどのことでもない限り、僕は飲まない。
蕎麦を食べ終えると「いま、こんなものをしていまして」とオネーサンが、三角クジの箱を差し出した。穴から手を差し込み1枚を取る。開くとそこには「1,000円食事券」の判が捺してあった。東京の有名店とは異なって「やぶ定」の蕎麦は高くない。1,000円をこなすには、よほど腹を空かせて来る必要があるだろう。
夜になるのを待って、気に入りの徳利に温め酒を作る。
朝飯 茸ごはん、鮭の「朝露」漬け焼き、菠薐草の胡麻和え、玉子焼き、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁
昼飯 「やぶ定」の魚の天とじ蕎麦
晩飯 めかぶの酢の物、お多福豆、鯛の煮付け、明太子、広島菜漬け、千枚漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、肉豆腐、メシ、「松の司」の生酛純米酒(燗)