2021.12.9 (木) 山が真っ白
「山が真っ白ですね-」と、出勤をするなり製造係のミヤタマユミさんは僕に笑いかけた。「そうですねー、おととい昨日と寒かったですからね」と僕は相槌を打った。しかし僕はいまだ、その山を見ていない。潤滑油としての会話とは、大抵、そんなものだ。
もっとも、そのまま済ませるのも気が引ける。4階に上がって西北西に面した窓を開ける。きのう雪雲に覆われていた山々は、なるほどミヤタさんのことばの通り、3日前とはまったく姿を変えていた。雪はここから更に、厚く積もるに違いない。
ところで今日は、10月24日に没した叔父の、いわゆる四十九日が営まれる。そういう次第にて、きのうのうちに用意しておいた白菊10本をたずさえて、朝のうちに如来寺のお墓へ行く。そして花立てを洗い、あらかじめその菊を供えておく。
9時30分をまわったところでスドー石材のオヤジさんに電話を入れる。納骨における石屋の役割は重要である。更には一周忌までにお墓に施すことも、確認をしておかなければならない。僕は3人の喪主をした経験から、このあたりについては詳しい。あるいは忘れても、訊けば的確に教えてもらえることを知っている。
法要は本堂にて11時に始まり、墓前にて12時20分に完了した。東京から来た従姉妹とその長男とは自宅で昼食を共にし、13時30分に解散をする。
朝飯 温泉玉子、菠薐草のおひたし、人参のスープ煮、納豆、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、なすのたまり漬のからし和え、メシ、揚げ湯波と蕪の葉の味噌汁
昼飯 薩摩芋の柚風味煮、鮭の「朝露」漬け焼き、揚げ湯波と人参と絹さやの炊き合わせ、菠薐草の胡麻和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、ミックスナッツの味噌和え、茸ごはん、揚げ湯波と蕪の味噌汁、苺
晩飯 うずら豆、薩摩芋の柚風味煮、揚げ湯波と人参と絹さやの炊き合わせ、厚揚げ豆腐と水菜と牛肉の鍋、茸ごはん、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なすのたまり漬のからし和え、「松の司」の生酛純米酒(冷や)