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清閑 PERSONAL DIARY

2021.11.22 (月) 言わんこっちゃない

雨の音がする。夜はいまだ明けていない。おとといの日記はすぐに書けた。その「公開ボタン」をクリックしてから食堂の遮光カーテンを上げる。外の光は夜のままだ。水銀灯の光をはね返すアスファルトの地面をじっと見る。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」の営業日である土、日、月曜日の家内の朝は早い。その家内が空の暗鬱な様子をひと目見るなり「駄目だ-」と口にする。今日の隠居のお客様は、ご予約をいただいているおひとりのみで終える、というのが家内の予想である。「わからないよ」と僕は答える。

本日は、おとといからお作りしてきた”NIKKO-DON”の最終日にて、販売係の3名は早くから事務室奥の厨房に入った。道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への、本日2度目の納品を終えて事務室に戻る。机の上には隠居へ連絡を入れるように、との事務係による書き置きがあった。

朝から不意のお客様が続々といらっしゃって、このままでは食後の甘味が足りなくなる。よって4階の食堂からリンゴを持ってきて欲しいと、電話の向こうで家内が言う。「だから言ったじゃねぇか」である。リンゴは生のままお出しするものではない。これから煮て間に合うのだろうか。

14時を過ぎるころ、お客様のすべてお帰りになった隠居へ行く。そしてこのひと月のあいだ床の間にあった大黒の軸を降ろす。そして柏木弘の”UNTITLED 2008 Ⅲ”にかけ替える。冬の室礼には暖色を多く用いたい。しかしこの”UNTITLEED…”以外に思いつくものはない。

大黒の軸は箱に収めて自宅4階へ運ぶ。そして今度は和室の床の間に掛ける。その向かって左には恵比寿の軸を掛ける。明後日の恵比寿講に備えてのことである。


朝飯 肉団子のケチャップ煮、なめこの醤油煮、トマトとピーマンのバター蒸し、納豆、焼き葱の「朝露」漬け、メシ、舞茸の天ぷらと長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 レタスと柿のサラダカレーライスらっきょうのたまり漬Old Parr(水割りのお燗)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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