2021.11.17 (水) 美のありどころ
先般、町内の役員と青年会員とで屋台庫を整理整頓した。そのときのお茶代と食事代を精算したいと、シバザキトシカズ副会計から電話が入った。社内にいる旨を伝えると、シバザキさんは間もなく現れた。現金と領収書の交換を終えたところで、きのうの下野新聞の読者投稿欄に、僕の大伯母の名があると、シバザキさんは教えてくれた。
「処分していなければ良いが」と、シバザキさんの帰った後に、社内の古新聞置き場へ行く。投稿欄は「読者登壇」という名で第5面にあった。
投稿者はイケモトミツエさんという元教員だった。そこには先日亡くなった瀬戸内寂聴と大伯母との「美は乱調にあり」を仲立ちとした関わりが綴ってあった。
かつて体制転覆を目論んだ共産党を公務員は本能的に嫌う、という意見がある。しかし大伯母は共産党びいきだった。不破哲三が日光に来たときには、その演説を聴きに行ったりもした。そんな姉を、戦中戦後と店を守ってきたおばあちゃんは、可愛い幼子を目のあたりにした大人のように笑って見ていた。「なるほど、美は乱調にあり、か」と、僕はしばし思い出にひたった。
イケモトミツエさんが紹介してくださった長女、次女のおばあちゃん、耳鼻科医になった三女の三姉妹は、その子供時代の写真が「汁飯香の店 隠居うわさわ」の敷紙にある。いらっしゃってくださったお客様には、ぜひご覧いただきたいと思う。
朝飯 筑前煮、納豆、菠薐草のおひたし、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、トマトとセロリのサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と菠薐草の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 セロリとカニかまのサラダ、細切り人参の炒り煮、菠薐草の胡麻和え、焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、3種の刺身、肉豆腐、じゃこ、メシ、「松の司」の生酛純米酒(燗)