2021.10.28 (木) 朝めし
家内はおととい、きのう、そして今日まで日光と日本橋のあいだを往復する。上りに使うのは始発の特急で、それは7時3分に出る。朝食については、家内はひとりで早々に済ませる。僕はその後に、自分の分を用意する。お盆に5品を揃えたところで家内を下今市駅まで送る。
戻ってそそくさと、小鍋にきのうから引いておいただしを火にかける。そこに日光味噌「梅太郎赤味噌」を溶き入れる。あらかじめボウルに整えておいた具をそこに投入する。ごはんは炊きたてを茶碗に盛る。おかずのすべてが冷たくても、飯が温かく汁が熱ければ、何の痛痒も無い。
その飯と汁を食卓のお盆に運びながら「おかずのすべてが冷たくても… は西洋の朝食にも通じることだろうか」と考える。野菜やハムや果物が冷たくても、パンが温かく、コーヒーが熱ければ、彼らは満足するはずだ。
スタインベックの「朝めし」の人たちは、貧しくても朝食は温かい、あるいは熱いものばかりを口にしていた。あの小説によれば、サリナス渓谷の朝はいかにも美しい。僕がそこへ行くことは、生涯、無いだろう。しかし鉄のオーブンで焼いたパンにベーコンの肉汁をかけたものは、ひと月に1度くらいは食べても良いと思う。そして「こいつはうめえや」と嘆息するのだ。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、トマトとレタスとキャベツのサラダ、蕪と胡瓜のぬか漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のスーラーメン
晩飯 「和光」のお通しの里芋と大根のそぼろ餡かけ、生牡蠣、鰹の刺身のたたき風、酢蛸、モツ煮、柿、麦焼酎「吉四六」(お湯割り)