2021.9.29 (水) 死ぬわけではない
ほぼ1日おきに、朝食の動画をTikTokに上げている。上げれば最低でも1万数千回は再生をされる。これまでの最多は今年2月28日のそれで、再生数は63万8千3百になっている。
僕は料理は苦にしない。しかし作り方はいい加減あるいは「テキトー」である。味噌汁の具は子供のころからの経験に則って、ではなく主に色で選ぶ。だから僕の味噌汁にはトマトが目立ち、ときにはピーマンやパプリカも用いる。
朝食の動画について最も多い質問は「味噌汁にトマトって、合うんですか」かも知れない。それを目にするたび「訊くより先に、やっちゃえば良いのに」と思う。もっとも及び腰の人は、すべての分野にいるものだ。味噌汁に関しては「やっちゃえば良いのに」の僕も、人のことは言えない。
池袋のビックカメラの裏手に第一イン池袋というホテルがある。ここはむかし池袋温泉という名のサウナ風呂だった。その地下の一角には鍼灸の先生がいて、年に何度かは施術を受けた。
あるとき鼻が詰まるという僕に「やってみましょう」と先生は頷きながら「鼻づまりのツボは、鼻の両脇にあります」と、何本かの鍼を手に近づいて来た。両目の直下、鼻の脇に鍼を打たれるとはおだやかでない。「いや、先生、だったらいいわ」と慌てると「死にゃぁしねぇから」と先生は、ニヤリと笑ったように見えた。
死にはしないからといって、そんなところに鍼を打たれるのはいやだ。以降、鍼灸師に鼻づまりを訴えることは止めた。
しかしまぁ、味噌汁の具にトマトを使うくらいは、気軽にやっちゃっていただきたい。世界を見わたせば、トマトをスープの具にするなどは、珍しくも何ともないことなのだから。
朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、ミートボールとほうれん草のバター蒸し、長芋のたまり浅漬け、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、胡瓜と蕪のぬか漬け、メシ、トマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメンバター
晩飯 めかぶの酢の物、蒲鉾、糸こんにゃくの明太子和え、生のトマト、胡瓜のぬか漬け、鮒鮨、蛍烏賊の沖漬け、「松瀬酒造」の「松の司特別純米」(燗)