2021.9.17 (金) 「酒とバラの日々」ではなくて
春分と秋分は、一般には昼と夜の長さがおなじになる日と認識をされている。日は真東から昇り、真西に沈む。このあたりについて天体に詳しい人に確かめると、微に入り細を穿って話は止まらない。僕のような無知蒙昧は却ってわけが分からなくなるから、そういう人とそういう話をすることは努めて避けている。
とにかく旧暦でも新暦でも彼岸の時期はおなじだろう。「暑さ寒さも彼岸まで」ということばがいつできたかは知らない。とにかく江戸時代の彼岸も現在の彼岸も時期に差は無いはずだ。
ちょうど一週間前は東京にいて、気温は30℃に達した。その日こそ暑さに恵まれたものの、それは秋雨のたまさかの隙間のようなものだった。日光にいる限り、日によっては木綿のセーターを半袖のシャツに重ねる。SNSを開けば既にして石油ストーブを仕事場に持ち出した人もいる。
秋の彼岸まで残すところ数日。それを過ぎれば季節は冬へ向けて、一気に傾いていくだろう。
アロハシャツは、売るほど持っている。それを今日は、しばらく前にホームセンターで求めた、プラスティックの箱にまとめた。もっとも派手なそれは、2002年11月にシンガポールで着て以来、袖を通していない。襟の内側には”XL”という表示がある。アメリカの”XL”である。「馬鹿じゃねぇの」と驚く。なぜこのような巨大なものを買ってしまったのか。
「製造係のイトーカズナリ君になら、ちょうど良さそうだ」と考える。「しかしこんな真っ赤なものは好みじゃねぇだろう」と、箱のいちばん底に納める。そして「今年の夏は、アロハ、1回も日の目を見なかったなぁ」と、コロナと長雨の日々を振り返る。
朝飯 長芋のたまり浅漬け、納豆、冷や奴、菠薐草のおひたし、紅白なます、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布の味噌汁
昼飯 「やぶ定」のカレー南蛮蕎麦
晩飯 浅蜊のスパゲティ、トマトと菠薐草のおひたしを添えたコールドビーフ、Chablis Billaud Simon 2015とChateau Leoville Las Cases 1984、“Chez Akabane”の杏仁豆腐