2021.9.7 (火) タランティーノ好み
土曜日に予定をされていた「汁飯香の店 隠居うわさわ」の取材は今日に早められた。外国人2名を含む一行は14時に着いた。家内と長男は既にして隠居に詰めている。よって現場までは僕がご案内をした。
晴れているとき以外は、庭の随所に灯りを点す。これが緑に映えて、雰囲気はまことに良い。客間には届かないほどの香が、玄関に焚かれている。床の間には初夏から変わらず「緑の絵」と家族のあいだでは呼び習わしている、油彩による抽象画が掛けられている。外国人を対象とした動画なら、掛け軸に替えておくべきだっただろうか。
外国人にウケる座敷とは、ロバート・クローズやクエンティン・タランティーノの映画に登場するそれだ。そのうち日本人の感覚も、そちらの方に寄っていくような気もする。しかし隠居は2013年に102歳で亡くなったおばあちゃんが生まれ育った家である。純粋な数寄屋造りであれば、今さらタランティーノ好みにはできない。
ところで茗荷の入荷はきのう以来、順調に続いている。蔵からは、しその実を水洗いする音が、賑やかに聞こえている。
朝飯 蓮根と人参のきんぴら、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、揚げ茄子、秋刀魚の梅煮、舞茸の天ぷら、メシ、隠元豆の味噌汁
昼飯 昆布の佃煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ごぼうのたまり漬、柴漬け、塩鰹のふりかけのお茶漬け
晩飯 刺身湯波、隠元豆の胡麻和え、鮪の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、白滝の明太子和え、胡瓜のぬか漬け、蓮根と人参のきんぴら、鮭の焼き漬け、金宮焼酎(生にTIO PEPEを少々)、パンプディング、Old Parr(生)