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清閑 PERSONAL DIARY

2017.3.15 (水) タイ日記(7日目)

「ピーッ、ピーッ」と鳴って止まり、しばらくするとまた繰り返す、その音で目を覚ます。きのう寝る前にスイッチを入れた洗濯機の、それは洗濯が終わったことを知らせる信号だった。それにしても大きな音で、隣の部屋が気にかかる。中の洗濯物を調べると、いまだ湿っぽい。よって以降、2度にわたり乾燥を延長するも、湿り気は変わらず、また、音もうるさい。よって部屋の隅に置かれた物干しを組み立て、そこにすべての洗濯物を吊してベランダに出す。時刻は0時17分だった。

ビルとビルの隙間から朝日が差し始めるころ、またまた洗濯物に手を触れると、いまだ完全には乾いていない。日が中天に昇るまで放っておくことにする

8時までかかっても、きのうの日記を書き終えない。今日は日本に帰る日だから、時間の管理はきのうよりも大切だ。日記はそのままにして外へ出る。そしてチャルンクルン通りを北上し、右側の歩道から奥に入る路地の粥屋へとおもむく

昼は蒸し暑いバンコクも、朝のうちは過ごしやすい。露店には、枇杷に似た果物が旬を伝えている。しかしこれは枇杷ではない。ひとりで一把を買っても無駄にしてしまうため、食べたことはない

ホテルの入口に侍るベルボーイにロビンソン百貨店の開店時間を問うと「10時」と、みな口を揃える。社員への土産を調達しなくてはならない。僕はこの、土産を買うという行為を大いに苦手にしている。しかし特に海外などへ出たときには社員に土産を買って帰る、それがうちの習慣であれば、従わないわけにはいかない。

9時05分からプールサイドで本を読む。パンツを濡らしては荷造りができないから、泳ぐことはしない。9時55分に部屋へと戻る。シャワーを浴び、服を着て1階に降りる。外に回ることなくロビンソン百貨店に入れるドアの開ボタンを押すも、ドアは開かない。

「10時30分からだよ」と、後ろから来たフランス人が教えてくれる。ボタンのそばの案内板を見れば、なるほど開店は10時30分となっている。とすれば先ほどのベルボーイたちの「10時」という答えは何だったのか。まぁ、タイでは良くあることだ。

10:30 ロビンソン百貨店から地下のトップスに降りる。選んだ品は意外や高い。
10:35 追加のお金をセーフティボックスから出すため部屋に引き返す。
10:55 買い物を終えて部屋に戻り、荷造りを始める。
11:17 荷造りを完了する。
11:45 チェックアウト。荷物をベルに、貴重品をフロントに預ける。

チャルンクルン通りを、BTSの高架下から南に歩く。5分ほども進むと左手に消防署が現れる。この消防署に向かって右側にある店のカオマンガイが美味い。ここで昼食を摂り、来た道を戻る。プミポン前国王の喪に服するためのものだろう、喪服の露店が出ている

きのうに続いてトンローに移動をするスクンビット通りとのパクソイちかくから赤バスに乗り、きのう予約したマッサージ屋へ行く。そしてきのうとおなじく90分の苦行に耐える。マッサージのオバサンは、今日は僕の左肩に湿布薬2枚を貼ってくれた。

マッサージ屋の前からバイクタクシーに乗り、センセーブ運河にかかる橋のたもとまで送ってもらう。運賃は20バーツ。ここから水上バスで適当なところまで遡上したり、あるいはまた戻ったりして午後のひとときを過ごす。水上バスの舳先や舷側が、どぶ川のしぶきを容赦なく乗客の顔に飛ばす。そのような環境にあって、僕の前に座った女の人は、食べかけのおむすびの写真をiPhoneで撮っている。SNSにでもアップをするのだろうか。このおむすびにも、どぶ川のしぶきは満遍なく吹きつけているはずだ

センセーブ運河にかかるトンローの橋の下は衣類の露店、そこから上流側には食材の露店が広がっている。買いたい物はたくさんあるけれど、日本への持ち帰りは難しい。結局はひやかすだけである

サパーンタクシンに戻り、ロビンソン百貨店地下のトップスでウォッカの200cc瓶を買う。それを手に提げ”BANGRAK FOOD CENTER”裏の屋台街へ行く。昨秋に見知ったオニーチャンの店の前に座り、しかし今回はスズキの柑橘蒸しではなく、チムジュムを頼む。メニュの179バーツという値段を一瞥して「さすがはバンコク。チェンライの100バーツよりだいぶ高いな」と感じたものの、いざ目の前に運ばれたそれを見れば、その量からして決して高くはない。そしてその鍋を肴にウォッカを飲み干す。

それにしても、昨年の秋に見つけたこの新しい屋台街は、昨年こそ「お酒はどこかで買ってきてください」と言われたものだが、今やチアビアまで常駐して大した発展ぶりである。6月も、また10月も、帰国の日はここで飲酒活動をしたい

ところで昨年の10月7日には、ホテルから乗ったタクシーが高速道路上で渋滞に巻き込まれ、1時間23分もかかってようやくマッカサン、ということがあった。当日が金曜日だったからかも知れないけれど、二度と経験するつもりはない。屋台街からホテルに戻ると、荷物と貴重品を受け取って、そのまま外へ出た。そうして40ディグリーのウォッカ200ccをこなした脳と体で、サパーンタクシンの駅を目指して歩いて行く

18:52 サパーンタクシン発。BTSのサラデーからMRTのシーロムまでは歩道橋ができたから、乗り換えは楽だ

19:10 シーロム発。
19:19 ペチャブリー着。1番出口から外へ出てマッカサンの駅を目指す。
19:35 マッカサンの駅で空港までの切符を買う。ここまで来れば、鬼の首を取ったも同然である
19:35 乗客多数のため、2本をやり過ごして3本目のARLにようやく乗車
20:18 スワンナプーム空港着

昨年はタクシーを使って1時間49分の行程を、今日はBTS、MRT、ARLを使って1時間26分でこなせた。大した差ではないものの、高速道路上での渋滞には逃げ道がないから心臓に悪いのだ。

今日のサパーンタクシン、サラデーン、シーロム、ペチャブリー、マッカサン、スワンナプームの乗り換えを、次回はマッカサンのラッシュを避けて、サパーンタクシン、サイアム、パヤタイ、スワンナプームに変えてみよう。

20:53 タイ航空の、大賑わいのカウンターにてチェックインを完了
21:05 セキュリティチェックを抜ける。
21:12 パスポートコントロールを抜ける
21:41 A6の搭乗口で席に着く。喉が異様に渇いていても、付近に飲物の販売機は無い。

22:50 搭乗開始。
22:55 客室乗務員にペットボトルの水を所望して「この便には載せていない」と断られ、コップの水をもらう。
22:58 満員の機内で水の入ったコップを持ち続けるのも危ないため、離陸を待たずにデパスとハルシオン各1錠を飲む。

数分後に昏睡をしたらしく、離陸の時間は記録していない。


朝飯 「王子戯院猪肉粥」のお粥(生玉子、豚の臓物入り)、パートンコー添え
昼飯 “Meng Pochana”のトムトーパッソム
晩飯 バンラックフードセンター裏の屋台のチムジュム、”Smirnoff Vodka”(生)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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