2021.8.5 (木) 湯桶
「重箱読み」という言葉は小学生のころから理解をしていた。しかし同じような意味を持つ「湯桶読み」については、浅学にしてこの齢まで知らずに来てしまった。
僕がたまに行く蕎麦屋では、湯桶に塗り物ではなく陶器の量産品を用いている。ティーバッグの糸がフタの縁から垂れていれば似合いそうな洋風の意匠だ。がらくた市で200円の値のつけられていたものをまとめ買いしたと、店主は教えてくれた。
その蕎麦屋にあるとき初見の夫婦が来た。そして蕎麦も半ばに差しかかったころテーブルに運ばれたそのポットを、旦那の方がいたく気に入った。譲ってくれと言われて「売り物ではありませんので」と店主は断った。「5,000円でどうだ」とたたみかけられても「揃いのものですので」と難色を示した。初老の客は蕎麦の代金を支払うと更に1万円札をテーブルに置き「泥棒じゃないからね」と、それを持ち去ったという。
夕刻、小さなお盆にささやかな肴を用意する。今日の冷蔵庫にはトマトが無かった。明日、道の駅で買おうと思う。
朝飯 菠薐草のおひたし、ピーマンとパプリカと長葱の素揚げ、蕪と胡瓜のぬか漬け、鰻の佃煮、メシ、若布とブロッコリーの味噌汁
昼飯 盛りラーメン
晩飯 刺身湯波の「朝露」かけ、蓮根のきんぴら、蕪と胡瓜のぬか漬け、鮪の「朝露」漬け「にんにくのたまり漬」添え、隠元豆のバターソテー、豚三枚肉と茄子と隠元豆の炊き合わせ、「菊姫」の「山廃仕込吟醸」(冷や)