2021.6.18 (金) 薔薇宮
バンコクで三島由紀夫が取材を切望して果たせなかった「薔薇宮」について「いつか突き止めて、ちょっと覗いてみたい」と3日前の日記に書いた。
共産主義者鎮圧作戦本部と聞けば、場所としてはドゥシット地区が真っ先に浮かぶ。「薔薇宮」なら英名は”rose palace”だろう。そう考えて検索エンジンに当たっても、それらしい情報は一向に現れない。1960年代の大人のうち、生き残っているのは70代から90代。当時の社会情勢に詳しそうな長老を現地に探すしか方法はないかと考えた。
しかし今朝になってようやく、それらしい場所が特定された。現在の名はサンプラーン・リバーサイド。旧名はローズガーデン。
場所は予想したドゥシット地区からチャオプラヤ川を渡り、西へ数十キロほどのナコンパトム。現在は、象の芸やタイの伝統舞踊などを見せる観光施設や農産物の直売所、更にはホテルから結婚式場までも備えた複合体になっている。しかしその、サンプラーン・リバーサイドに関するページを開いても開いても「暁の寺」で三島が精密に描写した建物は出てこない。「薔薇宮」は、本当にここにあったのだろうか。
背表紙のみが記憶に残る「豊穣の海」の4冊は、今、家のどこにも見あたらない。嫁に行った叔母の私物だったのかも知れない。プールサイドに寝転がって読むには文庫が最適だ。しかしこの4冊に限っては、世に出たときのハードカバーで読みたい。第一、新仮名遣いでは感じが出ないではないか。
朝飯 納豆、めかぶの酢の物、炒り豆腐、生のトマト、蕪のぬか漬け、なめこのたまり炊、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」の味噌ラーメン
晩飯 蒲鉾、キムチ鍋、なめこのたまり炊、芋焼酎「妻」(お湯割り)