2021.6.12 (土) 一戔五厘の旗
目を覚まして時刻を確かめると3時2分だった。即、起床する。この時間に起きればおとといの日記を整えて公開し、続いてきのうの日記を書き、更に本を読むことができる。
本は、おとといから花森安治の「一戔五厘の旗」を読んでいる。花森の文章は、はじめ詩か散文のように始まりながら、やがて核心へとまっしぐらに突き進んでいく。決意の強さによるものか、いささか偏執的な気質によるものか、ひとつのことを述べるにしても、使う文字数は多い。読むには骨が折れる。しかし僕にとっては未知のことがたくさん詰まっているから、すこし我慢をしながら読む。
「一戔五厘の旗」には29の文章がある。骨は折れても日にひとつずつ読めば、ひと月で読み終える。読み終えるころには、真夏が迫っているかも知れない。
午前、所用により宇都宮へ出たついでに白木屋へ寄る。この額縁屋には先月の中ごろ、ガラスの割れた額の修理、柏木弘の”UNTITLED 2008 Ⅲ”を収めるための黄袋と差箱の作成、そして隠居で使う短冊掛けを頼んであった。それらすべてを受け取り、代金を支払って、昼前に帰社する。
正午を数十分ほど過ぎたころ、食事をご希望のお客様にお声がけをいただく。隠居に連絡をすると、個室の杉の間のみ空いているという。よってそのお客様を、隠居までご案内する。今が見ごろの紫陽花は、数週間は保ってくれるだろう。
朝飯 納豆、トマトサラダ、煮奴、めかぶの酢の物、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、小松菜の味噌汁
昼飯 昆布の佃煮、なめこのたまり炊、塩鰹のふりかけ、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
晩飯 生のトマト、稚鮎の淡味炊き、ポテトサラダ、茄子の豚三枚肉巻きソテー、玉蜀黍ごはん、豆腐となめこの味噌汁、「北雪」の「美水月純米大吟醸」(冷や)