2021.5.20 (木) 静かな時間
寝室を出て応接間を歩きながら、鳥の声に気づく。外はいまだ暗い。食堂の電波時計は3時48分を指していた。夜明けが近いらしい。そして雨は降っていないらしい。
ウチには書斎というものがない。僕はほとんどのことを食堂でする。食堂の天井の明かりは、本を読むには適していない。しかし冬が過ぎ、春も過ぎ、初夏が近づくにつれ、朝の光は豊かになる。その外光の力を借りて、このところは早朝にも本が読めて具合が良い。
その静かな時間は、家内が起きてくると同時に破られる。食堂に来るなりテレビの電源を入れるのだ。時ここにいたって僕は本を閉じ、コンピュータを閉じる。
新型コロナウイルスの接種証明書を「差別につながる」という理由から、政府はこれを発行しないとしていた。しかしそれでは済むまいと、発行を検討している部署もあることを、テレビのニュースが伝えている。
接種証明書の発行により生じることが懸念される差別とは、一体全体、どのようなものだろう。「入館に際しては、接種証明書が必要です」という施設や「入店は、接種証明書を持つ方のみとさせていただいています」という飲食店が現れかねない、ということなのだろうか。
「コロナ 接種証明書 差別 どのような」と検索エンジンに入れてみる。すると僕が上に書いたような卑近なことに留まらない、たとえば倫理学者による難しい話なども出てきた。しかしまぁ、接種証明書は間違いなく発行されるだろう。
朝飯 納豆、めかぶの酢の物、スペイン風目玉焼き、刻みオクラ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、しその実のたまり漬、メシ、キャベツの味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のスーラーメン
晩飯 リガトーニのオリーブオイル和え、チーズ、オールドイングランド、“Panification U”の4種のパン、きのうのポトフによるトマトスープ、Chablis Billaud Simon 2015