2021.5.17 (月) romanticism
「家で飲む赤ワインは、美味い不味いではない、いまだ生きているか、それとも、もう死んでしまったか、それが唯一の大問題」と、きのうの日記に書いた。美味い不味いなら、スーパーマーケットでも売られている新世界製のワインの方が上かも知れない。古いワインを飲むとは、物語を飲むことと同義と思う。
クルマの価値を、より速く走り、より速く曲がり、より早く止まることと突き詰めれば、100年前のレーシングカーが現代の「ちょっと速い」くらいのクルマに勝てるのは、信号が青になった瞬間から1、2秒のあいだがせいぜいだろう。
古いワインを飲むことが「物語を飲むこと」なら、古いクルマに乗ることは「物語に乗ること」だ。それはまた、冒険譚を読むことに似ている。
現在はエアバスA350-900が、距離は16,000キロメートル超、時間は17時間超と、もっとも長く飛んでいられる飛行機だという。どこからどこへ飛ぼうが構わない。席は狭くて構わない。巨大な入道雲の更に上を飛びながら、古いワインや古いレーシングカーのような味わいの冒険譚を読んでいたい気分である。
朝飯 揚げ茄子、納豆、温泉玉子、焼き鮭、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと胡瓜の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の餃子ライス
晩飯 レタスとブロッコリーのサラダ、冷やしトマト、カレーライス、ふきのたまり漬、大根のたまり漬、らっきょうのたまり漬、Old Parr(前割のお燗)、苺ゼリー