2021.3.10 (水) あと10日
きのうの食卓に上がった鯛は大きく、半身をこなすのがようやくだった。食後、その尻尾を竹箸で折り取り、塩を洗い流して鍋の水に沈ませた。今朝はそのだしを味噌汁にした。美味くないわけがない。
毎朝の味噌汁のだしは、鰯の煮干しで引いている。鯛の煮干しも、実は存在する。あるいはいろいろな煮干しを用意して、気分や具によって使い分ける手もある。しかしまぁ、当面は今のままでいこう。
ところで毎年、冬の、閉ざされた、あるいは雌伏ともいうべき雰囲気が、いきなり春の華やかさに変わるときがある。それは僕の場合、立春でも啓蟄でもなく、やはり春分だろうな、と思う。その春分が間近になったこの頃は、なぜか取材の依頼が増えてきた。
取材には大抵、長男がお応えをしている。しかし今週土曜日のそれについては僕が対応をするよう、今日は事務机の上に覚え書きが置かれていた。ダウンベストは、いつ脱ごうか。雪はもう降るまいと決めつけているところが僕には、ある。昨年のことを考えれば、いまだ油断はできない。
朝飯 納豆、独活と菊芋の淡味炊き、蓮根と人参のきんぴら、大根と薩摩揚げの炊き合わせ、菠薐草のおひたし、おでんの名残の玉子とこんにゃく、白菜漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 沢庵、牛肉の甘辛煮、ごぼうのたまり漬、塩鮭のお茶漬け
晩飯 マカロニサラダ、白菜漬け、牡蠣とマッシュルームのアヒージョ、鯛のだしによる湯豆腐、鯛飯、麦焼酎「麦っちょ」(前割のお燗)、カステラ、Old Parr(生)