2020.12.19 (土) 今年のらっきょうと生姜
未明より製造現場に降りる。仕事をしながら、犬のすすり泣くような声のすることに気づく。その声は、木戸の外から聞こえてくる。誰かが犬に、良からぬことでもしているのだろうか。戸を開け、何が起きているかを確かめようとして、それを思いとどまる。製造現場に妙な者が闖入しても困る。また、その声と思われるものは、ことによると風に揺れる木戸の軋む音かも知れない。そう考えながら4階の食堂へ戻る。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」が開かれる土曜日から月曜日にかけては、家内は朝はやくから隠居に入る。いつもは一人で出かけるものの、今日ばかりはその柴折り戸まで送っていった。木戸の外には、特に変わった様子は無かった。
さきおとといと一昨日の降雪を受けて、日光の山々はようやく冬らしい姿になった。
しばらく経つと、人は諸々のことを忘れる。昨秋の、JR日光線を2日間、東武日光線は12日間も不通にした台風を覚えている人は、どれほどいるだろう。今年の春から初夏まで続いた長雨と低気温を覚えている人は、どれほどいるだろう。梅雨は8月まで長引き、その直後からは猛暑が列島を襲った。
そのような不順な天候の中で、らっきょうが平年並みに育ったと聞いたときには安堵した。生姜に至っては却って質の良いものに恵まれた。有り難いことと思う。
朝飯 らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐とトマトと揚げ玉と小松菜とキムチの味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 松前漬け、ごぼうのたまり漬、肉だんご鍋、麦焼酎「むぎっちょ」(お湯割り)、「三原堂」の栗最中、Old Parr(生)