2020.12.13 (日) のみメシ
これまで観た中でもっとも好きな映画は浦山桐郎の「キューポラのある街」と、この日記では公言をしている。その割に、鋳物職人の辰五郎が豆腐だけの湯豆腐を前に「鱈が入ると美味いんだがな」と呟く場面には記憶がない。実はきのう、スパゲティを口へ運びつつ「牡蠣が入っても美味そうだ」と考えた。もちろん辰五郎のことを思い出しながら、だ。
今朝、店の新しいコンピュータに脳味噌、つまり自作のマクロ群を入れている最中に宅急便が来た。届けられたいくつかの荷物の中には偶然、生牡蠣が含まれていた。「やった」である。
僕は「のみメシ」が結構、好きだ。「のみメシ」とは「テグタン鍋のみ」とか「羊肉と緑豆のピラフのみ」とか「かやくごはんに生玉子をかけ塩昆布を散らしたもののみ」というような「ひと椀のみ」のメシである。羊肉のピラフを盛んに食べている地域の人たちには申し訳ないけれど、そこにお酒が加われば言うことはない。
そういう次第にて夜は牡蠣フライのみを肴に白ワインを飲んだ。言うことのない晩飯である。
朝飯 油揚と蕪の葉の炒り煮、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、塩鰹のふりかけ、明太子、しその葉の梅酢漬けのお茶漬け
昼飯 「金谷ホテルベーカリー」のコロッケパン、ミルク焙じ茶
晩飯 牡蠣フライ、Petit Chablis Billaud Simon 2016、「雅洞」の「みかも山」、Old Parr(生)