2020.12.12 (土) 八丁坂
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に、多いときは日に5回も検品や納品のため出入りした日々は完全に去った。広葉樹の葉はほぼすべて落ちて、枝ばかりが空に黒い線を描いている。いま日光や鬼怒川に遊びに来るのは「自分は世間とは異なって、師走は閑なんだよ」という人、あるいは紅葉騒ぎが収まるのを待っていた旅好き、つまり少数派である。
上澤梅太郎商店も、外から見る限りは静かだ。しかし地方発送の受注、発送伝票の作成、商品の製造と荷造りにかかわる部署のこなすべき仕事は、年間で最高の多さになっている。
「地方発送はクリスマスまで忙しい」と、社員には言い続けてきた。しかし先般の場長会議で配った、その状況を現す昨年同月のグラフは、それを証明していなかった。グラフは12月28日まで忙しいことを示していた。しかもそれは受注額であって、出荷数ではない。つまり商品の製造と出荷の高原状態は大晦日まで続く、ということだ。
今日と明日は、長男も荷造りに加わることになった。それをしないと、味噌が間に合わないのだ。これを受けて製造係のタカハシアキヒコ君は終日「日光味噌梅太郎白味噌」を容器に詰め続けた。
南アルプスの丹渓荘から八丁坂ノ上までの標高差は250メートル。そこから仙丈ヶ岳までは馬鹿尾根が続く。あの、高校3年生のときの登山はきつかった。それを現在のウチに当てはめてみれば、八丁坂の出口が針葉樹の葉と葉のあいだにようやく見えてきたあたりかも知れない。つまり頂上はいまだはるか先、ということである。
朝飯 茹でたブロッコリーと生のトマト、生玉子、油揚げと蕪の葉の炒り煮、納豆、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、トマトとピーマンの味噌汁
昼飯 油揚げと蕪の葉の炒り煮、明太子、ごぼうのたまり漬、塩鰹のふりかけのお茶漬け
晩飯 トマトとモッツァレラチーズのサラダ、スパゲティナポリタン、Petit Chablis Billaud Simon 2016、プリン、Old Parr(生)