2020.10.20 (火) そのうち高くなる
午前0時をとうに過ぎ、夜のいよいよ深まっていく静かな時間が大好きだ、と言った人がいる。僕は深更には縁がない。その時間にはいまだ眠っている。しかしてまた、その人のその時間は僕の大好きな未明と重なっている可能性も、無いわけではない。
未明には多く、日記を書いている。調べものをすることもあれば、本を読むこともある。先ほどメールやメッセージを送った人から、早くも返事が戻ったりすることもある。
今朝は、製造現場から上がって後は、鮭を焼いた。ちかくのスーパーマーケットで買った鮭は、日本酒に漬けてひと晩を冷蔵庫に置いた。それを日の昇るころより天火に入れ、表裏を返しながら急がず焼いた。6切れのうちのひと切れは早速、朝のおかずにした。残りの5切れは、明日からひとつずつ消化していくことになるだろう。
ところで鮪のトロは、江戸時代には捨てられていたと聞いたことがある。大正時代までは、吉田兼好が若いころの鰹とおなじく、貴顕の口にするものではなかったという。
鮭の頭やカマは、鮪のトロなどとは較べるべくもない下物に違いない。下物には違いないけれど、あるとき道場六三郎は鮭の部位を美味い順に「一鰭、二皮、三頭」と並べてみせた。僕の好きなカマのあたりも、そのうち高くなってしまうような気がする。
朝飯 菠薐草と榎茸のおひたし、めかぶの酢の物、煮奴、焼き鮭、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と万能葱と揚げ玉の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ピーマンの揚げびたし、里芋の煮ころがし、蓮根の梅肉和え、刺身湯波の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」かけ、生のトマト、らっきょうのたまり漬「ピリ太郎」、豚肉の「日光味噌」漬け焼き、揚げ湯波と蕪の葉の味噌汁、「福禄寿酒造」の「一白水成純米大吟醸」(冷や)