2020.10.19 (月) 71年7月4日
手の指先に巻く絆創膏の数が増えてきた。アカギレの季節である。今朝は4枚を貼り足した。そうして早朝の仕事に向かうべく食堂を出る。仏壇では1時間以上も前に供えた線香が、いまだ火を保っている。
家族が亡くなるたび、その初彼岸や初盆に線香を戴いてきた。線香はひとところに保管をして、日々、大切に使っている。その線香の引き出しの底に先日、見慣れないひと箱を見つけた。商標は向陽牌つまりヒマワリ。線香の名は「檀香衛生香」。住所は北京市宣武庁内。箱の底に赤く押された「71年7月4日」は、いつを表すものだろう。細く長い線香はその本数からして、今年いっぱは使い続けられるかも知れない。
午前、仕事の合間に如来寺のお墓を訪ねる。「熊出没のため、墓地内には入らないでください」の注意書きが、相変わらず随所に貼られている。墓地には何かの対策のためか、市の職員がたくさんいた。これだけ人の気配があれば、熊も出ては来ないだろう。
15日の、オフクロの祥月命日に供えた白いカーネーションは、小倉町の「花一」で求めたときとおなじくらい瑞々しかった。花立ての水は、いささかも減ってはいなかった。その水を新しいものに替えて、墓前を去る。
朝飯 茄子の炒りつけ、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、菠薐草の胡麻和え、生玉子、みょうがのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと玉葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 根菜類とセロリのスープ、ピーマンの素揚げ、若布の揚げバンと米のコロッケを添えた鮪のソテー、「グルメやまなか」のレバーペーストを塗ったパン、Petit Chablis Billaud Simon 2016、日光と宇都宮のあいだの山で採れた栗による菓子、Old Parr(生)