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清閑 PERSONAL DIARY

2017.2.17 (金) 春一番

テレビの天気予報では、きのう、おとといから「春一番」ということばが聞かれるようになった。今朝は朝からそれほどは寒くない。

午後、いよいよ風が強くなって、店舗に向かって左側に掛けたのれんが片側に寄ったり、あるいはまるで洗濯機の中のハンカチのように舞ったりしている。そのままにしては見た目も悪く、またのれんも汚れたり痛んだりしそうだ。よって早々と事務室の中に避難をさせる。

夕方、どこからともなく駐車場に飛来し、しかしどこかへ飛んでいくことはせずに留まっているゴミや落ち葉を掃除する。しかし強風はちり取りの中にも侵入して渦を巻き、掃き集めたばかりのゴミや落ち葉をふたたび吹き散らしていく。砂埃もかなり舞っているのだろう、目の玉にも違和感を覚える。明日の朝もまた、広い範囲での掃除が必要になるかも知れない。

午後の遅い時間から来て、エレベータの天井の明かりをこれまでの蛍光灯からLEDに換える作業をしていた技術者が、電気の回路に問題があるため、もうすこし時間がかかりそうだと閉店後に事務室に来て言う。

待つうち2時間が経つ。いつまでこのままでいるわけにはいかない。施錠を施し、裏玄関から鼻をつままれてもわからないほど真っ暗な階段を、手すりを頼りに4階まで上がる。

作業は結局のところ「もうすこし」と言われてから3時間を経て完了した。自分の立てた行動計画がつまらない理由により乱されることを僕は極端に嫌う。しかしこのエレベータ会社には、例の「3.11」の大地震のとき、驚くべき速さで駆けつけ、レールから外れた昇降室を復旧してもらった恩義がある。よって不満を述べることはせず、ねぎらいの言葉をかける。

そしてようやくスープを温め、パンを焼き、ワインの栓を抜く。


朝飯 筑前煮、しもつかり、ハムエッグ、じゃこ、胡瓜の古漬け、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 チキンカツ丼、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」
晩飯 3種の野菜とウィンナーソーセージのスープ煮パン“Petit Chablis Billaud Simon 2015”

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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