2020.9.28 (月) 望外の幸せ
朝4時10分に蔵の中を歩きながら「半袖シャツ1枚も、もはや今朝までだ」と感じる。しかしそこに白衣を重ねれば、そんなことは、もう忘れてしまう。4階の食堂に戻ると、東の空から朝日が昇ろうとしている。取り急ぎカメラを持って、屋上に上がる。朝の空は、夜明け前こそ美しい。今朝は遅きに失してしまった。
「何度も書かなくても、もう分かったよ」と言われるかも知れないけれど、朝の空は、夜の明ける数十分ほども前がもっとも美しい。そして山は、日の出から1、2時間、あるいは3時間ほど経ったときが、もっともその青や緑を鮮やかにする。週末にぐずついた天気が週明けに回復するとは、週末が稼ぎ時のウチにとっては皮肉なものだ。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」には、今朝は開店の8時30分から5名様の予約を戴いている。夏に来て下さったお客様が、秋に裏を返して下さったのだ。簡素な汁飯香の中にも、季節は確かに存在する。懐に石を抱くようにして、ひと椀の味噌汁を味わっていただければ、僕としては望外の幸せである。
朝飯 牛丼、生姜の昆布漬け、三つ葉の味噌汁
昼飯 揚げ玉と長葱の熱い汁で食べる冷や麦
晩飯 牡蠣の油漬け、蓮根の梅肉和え、グリーンアスパラガスのおひたし、天麩羅あれや、これや、麦焼酎「凪海」(お湯割り)