2020.9.9 (水) そのような嗜好
昼に冷や麦を食べ終え、新聞を読んでいるところにウェブ担当コンサルタントのカネヒラケンジさんから電話が入る。それはこの日記の、今朝サーバに上げた9月7日の分を読んで心配してのことだった。
そのカネヒラさんの助言を受けて、午後、Gmailのアドレスを使ってamazonに新しいアカウントを作る。既存のアカウントは、いわばロックされた状態なので、誰かに悪さをされる可能性は少ないだろう、というのがカネヒラさんの意見だった。それに先立ち僕は、そのアカウントのパスワードを、より複雑なものに変えておいた。とにかくログインができないため、アカウントを消し去ることもできないのだ。
ところで僕が書記を務める、日本酒に特化した飲み会「本酒会」の月例会は、四半世紀のあいだ休むことなく開かれてきた。それを中断させたのがコロナ騒ぎである。緊急事態宣言を受けて、4月の例会は中止をされた。5月の例会は「店内を密にしたくない」との理由から、その月に使うことにしていた飲食店に、予約を断られた。
「受けてくれる店を他に探しますか」と僕はイチモトケンイチ本酒会長に諮った。「いや、やっぱりやめとくべ」と会長は判断をした。以降、本酒会は8月まで、5回も例会を流した。きのうの日記に照らせば、イチモト会長は「コロナを割と怖がる派」である。
毎年9月の例会は、街の飲食店ではなくウチで開くことになっていた。これまでは多く、4階の応接間で家内の料理を肴にしてきた。しかしイチモト会長は、今回は三密を避けて隠居の庭で開こうと言ってきた。僕はそれに応じたものの、今日になって天気予報を見てみれば、夜は雨と出ている。
結局のところ、会は隠居の庭から座敷に場所を移して開くこととした。そして全員が席に着き、庭で食べるはずだった弁当が全員に行き渡ったところで「今年の本酒会、ずっと隠居じゃまずいかな」と会長は口を開いた。僕は笑った。
地元の蕎麦屋を思い浮かべてみれば、蕎麦ヲタクが勤め人を辞めて開いた店や、農家の主婦が採れたての野菜で天麩羅を揚げるような店にお客の集まる傾向がある。「ずっと隠居じゃまずいかな」も、あるいはそのような嗜好によるものかも知れない。
朝飯 ポテトサラダ、納豆、茄子の揚げ浸し、獅子唐の炒りつけ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとキャベツと若布の味噌汁
昼飯 獅子唐の炒りつけで食べる冷や麦
晩飯 「汁飯香の店 隠居うわさわ」の特製弁当、鰹のたたき、メシ、揚げ湯波と小松菜の味噌汁、葛まんじゅう、6種の日本酒(冷や)