2020.8.20 (木) Kind of Blue
むかし神保町で英国人に英会話を習っていた。クラスには銀座のおでん屋の娘がいた。彼女はやがて大きな土木建築会社に就職した。そしてあるとき「いまウチの会社で今市にダムを作っているの」と教えてくれた。「今市にそんな土地、あるわけないと思うけどなぁ」と僕は答えた。いま考えてみれば、それは1978年に着手された今市ダムに違いない。
このところ、早朝の仕事を終えると屋上に上がる。今朝は太陽の昇る東ばかりでなく、北の方にも目を遣ってみた。山のかなたから、巨大な鉄塔がいくつも連なっている。ダムは多分、その山の向こうにあるのだろう。
ひとりの夜も3日目になった。いつもより長く仕事場にいたこともあって「今日こそは外食だ」と決めた。しかしエレベータが4階に向かって上がっていくほんの短いあいだに「やっぱり家で飲もう」という気持ちになった。
簡単な肴を用意しながら、ひとり家飲みの良さはどこにあるか考えた。第一には、家と店とを往復する手間がかからない、ということが挙げられる。「ちょっと高けぇな」と感じられる食材を用いても外食よりは安く済む、ということもあるだろう。しかし自分には「寂しさの持つ楽しさが味わえる」というところがもっとも大きいような気がしている。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、冷や奴、ツル菜のおひたし、発芽ニンニクの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、らっきょうのたまり漬、メシ、若布と揚げ湯波と玉葱の味噌汁
昼飯 茄子と乳茸のつゆで食べる冷や麦
晩飯 豚のカレー煮、オイルサーディン、冷やしトマト、塩らっきょう「夏太郎」、ABSOLUT VODKA(ソーダ割り)