2020.8.11 (火) 本当の梅雨明け
きのうの夜に目を閉じてから数分しか経っていないような感覚と共に目を覚ます。それはつまり熟睡をした、ということなのだろうか。時刻は4時38分。僕にとっては寝過ごしに近い。飛び起きて花と水とお茶と線香を仏壇に供えてから、いつものように蔵に入る。半袖のシャツ1枚で歩き回れる今の気温は本当に有り難い。冬が嫌いなのではない、服を重ねて着ることが嫌いなのだ。
ひと仕事を終えて、屋上に上がってみる。四方の空はよく晴れて、涼しい風が吹いている。湿度がもう少し下がれば、山は、より綺麗に見えるだろう。
昼食を終えて仕事場に戻ろうとしている14時20分に、驟雨が訪れる。雨の粒は間もなく強い風に煽られて、まるで広重の「庄野白雨」のように、斜めに激しく落ちはじめた。
急いでエレベータに乗り込み、店に降りる。消毒用のアルコールなどを載せて外に出したテーブルも、また暖簾も、いち早く屋内に取り込まれていた。外を呆然と眺めるばかりのお客様には「すぐに止みますから」と、お声がけをする。
「梅雨はカミナリに始まり、カミナリに終わる」と、ウチの方では言われている。しかし今年はそのカミナリを聞かないまま、8月1日に梅雨明けが宣言された。本当の梅雨明けは、実は今日ではなかったか。とすれば今月6日に書いた「梅雨明け十日」は、これからの10日間、ということになる。
雨は30分後にからりと上がり、地面はいつの間にか乾いた。どこまでも青い空に巨大な入道雲の立ちのぼる、真性の夏を、僕は待ち望んでいる。
朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、オクラのおひたし、茄子とパプリカの揚げびたし、菠薐草のおひたし、昆布の佃煮、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、メシ、若布とツル菜の味噌汁
昼飯 素麺
晩飯 枝豆、うずら豆、茄子とパプリカの揚げびたし肉味噌ぞえ、素麺、麦焼酎「むぎっちょ」(ソーダ割り)、メロン