2020.8.3 (月) 不思議なこと
「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、上澤梅太郎商店が運営する朝食の専門店だ。このウェブページには多く、僕や長男による写真が使われてきた。これを玄人によるものに一新すべく、明後日よりデザイナーやカメラマンが入る。
デザイナーからは数日前に、香盤表が送られてきた。それを元にして、きのうは家内や長男と共に、作るべき料理を逐一、挙げてみた。撮影日には、調理係の家内は「隠居」の営業日より忙しくなるかも知れない。
そして今日は「隠居」の座敷のしつらえについて、やはり家内や長男と、現場にてあれこれ考える。もっとも目立つところは、やはり床の間だろう。
そういう次第にて「隠居うわさわ」のお客様がお帰りになった14時30分より、母屋からあれこれの絵を長男と隠居に運ぶ。そしてそれらを代わる代わる床の間に置きながら、ためつすがめつする。その最中に、ある絵について「線が細い。面白みも無い」と僕が評したところで家内の笑いが止まらなくなった。「シロートがしたり顔で何を生意気言うか」という、それは笑いだろう。
母屋から持ち来た絵の中に、3人が3人とも、否定的に考えていた1枚があった。それもまた、他の絵と同じように、先ずは床の間に置いてみる。意外や悪くない。次は、しかるべき高さに掛けてみる。するとそれは以前よりそこにあることが必然だったように、床の間に収まった。
今日の午後までは、母屋の廊下のどん詰まり、便所の戸の脇に立てかけられて不遇を託ってきた絵だった。それがいきなり端然と臈長けて、おのれの位置を占めてしまった。不思議なことも、あるものである。
朝飯 炒り豆腐、茄子と獅子唐の味噌炒り、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、胡瓜と人参のぬか漬け、発芽ニンニクの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 トマトとレタスと黒オリーブのサラダ、パン、鶏レバとマッシュルームのコンフィ、Petit Chablis Billaud Simon 2016、ケーキ、Old Parr(生)