2020.6.30 (火) ストレージがどうのこうの
1990年代も終盤に差しかかるころ、自由学園の卒業生を会員とするメイリングリストの管理人を務めていた。管理人は何人かいて、月に1度の会合は、神保町のカレー屋「ボーイズ」の上階で持たれていた。ある日、僕の持参したThinkPadの容量を訊かれて「4ギガです」と答えた。するとその、当時は巨大らしかった数字に、僕より30歳ほど年長の先輩は「4ギガ…」と絶句した。
このところTikTokに朝食の動画を上げている。撮影にはiPhoneを使う。上げる動画の「尺」は短くても、削ぎ落とす部分があるから、75秒ほどは撮る。ところが今朝は、そこまで達しないうちに「ビデオ」はその働きを止めた。
音は、街の騒音、人々の交わすことば、鳥の啼き声など、自然と耳に入ってくるもののみに触れていたい。だからiPhoneに音楽を保存してそれを聴く、ということはしない。iPhoneで写真を撮ることも、ほとんどしない。だから現在の6s Plusを買うときにも、容量は最低の16ギガバイトを選んだ。最低とはいえ1990年代に先輩を驚かせた「4ギガ」の4培である。ところがその16ギガバイトも、2020年の今では鼻クソほどのものらしい。
夕刻、食堂の食器棚のコンセントにiPhoneを繋ぐと、フワリと明るくなった画面に「ストレージがどうのこうの」と文字が出てきた。よってその指示に従って、ゴミ箱の「最近削除した項目」からすべての画像を「完全に削除」する。これで明日からはまた、75秒の動画を撮ることができるだろう。
朝飯 刺身湯波、納豆、菠薐草と榎茸のおひたし、大根おろしを添えた油揚げの網焼き、生のトマト、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 紅生姜の代わりに「生姜のたまり漬」を添えた冷やし中華
晩飯 炒り豆腐、「らっきょうのたまり漬」とブロッコリーと帆立貝のサラダ、茗荷と長芋の酢の物、玉蜀黍の炊き込みごはん、薩摩芋と玉蜀黍の天ぷら、海老とズッキーニのかき揚げ、「片山酒造」の「粕華」とNoilly Prat Dryの東京下町風、チーズケーキ、Old Parr(生)