2020.6.21 (日) 行方不明
ある社長がたまさかの休暇を利用して海外へ飛ぼうとしていた。同行した人によれば、社長は斜めに遠ざかりつつある地上を窓外に一瞥するなり「飛行機のタイヤが滑走路を離れると、ホッとするな」と独りごちたという。その気持ちは痛いほどよく分かる。
幾人ものアナウンサーの自己紹介を、テレビ番組の案内本だったか何かで読んだことがある。その「趣味」の項目に「行方不明になること」と書いた男のアナウンサーがいた。その気持ちもまた、僕には良く分かる。
もっとも簡単に行方不明になれる場所として最初に浮かぶのは、僕の場合、サウナ風呂である。泡の沸き立つ風呂に入り、着替えて休憩所の寝椅子で週刊誌を読む。落ちついたところで食堂へ移動し、注文するのは冷やしトマトとハムエッグとチューハイで決まりだ。
その、トマトとハムエッグとチューハイに、きのうはようやくありつくことができた。なぜ「ようやく」かといえば「夜にハムエッグも無いものだ」と、家内に拒まれ続けてきたからだ。きのうのハムエッグは自分で焼いた。そして今日の夜も、僕はハムエッグで構わないと考えている。現在時刻、2020年06月21日05時03分。
朝飯 だし巻き玉子、納豆、キャベツとパプリカのソテー、菠薐草の胡麻和え、生のトマト、ごぼうのたまり漬、メシ、胡瓜と若布と揚げ湯波の味噌汁
昼飯 ざるラーメン
晩飯 冷やしトマト、塩豆のソテーを添えたスパムエッグ、胡瓜のぬか漬け、麦焼酎「むぎっちょ」(ソーダ割り)