2020.6.10 (水) もう1度くらいは
「今の若い人は、クルマに乗ることにも家を持つことにも興味を持たない。モノや快楽への欲求を欠きながら、どうして生きていく意欲を持ち続けられようか」という、昭和から平成の時代を駆け抜けてきた人による対談をウェブ上に見つけた。世代間の断絶は、世に絶えることのない永遠の主題のひとつだ。
プースカフェというカクテルがある。幾種類かの酒やシロップを、比重の高い順にグラスに丁寧に注いでいく。やがてそれらは混じり合わうことなく色とりどりの層を成す。「それぞれの美しい色は、また、世界に存在する、あらゆる異なりを想起させる」と書けば「オマエ、ここから一気にこの日記をまとめにいこうとしてねぇか」と突っ込みを入れられるかも知れない。
きのう鰻の「魚登久」に6月限定の弁当を予約しておいた。それを受け取るため18時55分に家を出る。19時05分に戻って食堂に上がると、卓上には弁当に添えるための酢の物と漬物が、既にして並べられていた。
「魚登久」の蒲焼きには「片山酒造」の酒粕焼酎「粕華」を合わせることにしている。今夜はその「粕華」を勺グラスに満たし、その表面にノイリープラットを浮かべてみた。そしていよいよグラスに手を伸ばせば、ふたつの酒ははやくも解け合って、そこには薄い黄金色のあるばかりだった。弁当も酒も、大いに悪くない。
というわけで、今月中にもう1度くらいは、おなじ組み合わせにて、夏の一夕を過ごしたい。
朝飯 「らっきょうのたまり漬」と鶏笹身肉のサラダ、納豆、生玉子、万能葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、生のトマト、キュウリのぬか漬け、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 「らっきょうのたまり漬」を具にした冷やし中華
晩飯 「魚登久」の6月限定の鰻弁当、若布と胡瓜と蛸の酢の物、大根と人参と胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、「粕華」とNoilly Prat Dryの東京下町風、メロン