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清閑 PERSONAL DIARY

2020.5.24 (日) ことし2皿目の

場所は岬の突端。そこで烏帽子に直垂すがたの貴族たちが、海に向けて矢を放つことに興じている。矢はamazonの刻印のある読み取り機にクレジットカードをかざすと、どこからともなく供給される仕組みだ。そこに、岬の付け根の方から、老人が若い者に車椅子を押させて近づいてくる。老人は絣の着物に袴、白髪混じりの蓬髪に長い髭、頬骨は高く張っている。そしてやおら「その決議は殺してやる」と大声で叫ぶ。

目を覚ますと時刻は3時33分だった。それにしても「その決議は殺してやる」などということばの組み合わせが、よくもまあ夢の中に現れたものだ。amazonを便利に使いながら遊ぶ平安貴族を車椅子の老人が怒鳴りつけるという荒唐無稽さも、何やら面白い。

きのうの天気予報では、昼ごろには暑くなるはずだった。しかし気温はそこまで上がらない。一汁五菜弁当の今日のお届け先は千本木にて、ホンダフィットで出かける。道案内は、ダッシュボード右端のカップホルダーに立てたiPhoneのgoogleマップだ。

雑木林を切り拓いて通したバイパスから農道へとハンドルを切る。速度を落としたところで「目的地に到着しました」と、iPhoneが音声を発する。googleマップは、僕がすこし行きすぎたことを示している。「引き返すべきだろうか」と、空き地に鼻先を突き入れたところで、田んぼからひとりの婦人が上がっていらっしゃった。そしてその方が、今日のお客様だった。”www.tamarizuke.co.jp”と大書した当方のクルマに気づいていただけて幸いだった。

琴平山の尾根が南東に延びるそのあたりの景色は、僕が初めて目にするものだった。夏には蛍さえ舞いそうだ。夢から覚めつつあるときと同じような気持ちと共に、先ほどのバイパスへと戻る。気温はそれほど上がっていないものの、帰途、ことし2皿目の冷やし中華を食べる。


朝飯 焼き鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、納豆、だし巻き玉子、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、蕗の醤油煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、豆腐とピーマンの味噌汁
昼飯 「大貫屋」の冷やし中華
晩飯 豚レバの燻製とトマトとキウイとロメインレタスのサラダベーコンとスナップエンドウとおろしチーズによるスパゲティ、TIO PEPE、Petit Chablis Billaud Simon 2016、バームクーヘン、Old Parr(生)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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