2020.5.15 (金) 悪くない考え
「オマエ、ひと晩で金、どれくらい使える」と、むかし同級生のコモトリケー君に訊かれた。「せいぜい10万かなぁ」と答えると「それだけかよ、先ず、クラブでまわりの客に酒をおごって…」と、コモトリ君は続けたような気がする。確かに、往年の銀幕のスターのように、大勢の取り巻きを引き連れて飲み歩けば、かなりの金を使えるだろう。闇の賭場へおもむけば、それ以上に使えることは確かだ。しかしそのような行いは、僕からすればビルの屋上から札束をバラ撒くことに似て、使うというよりは捨てる感覚にちかい。
「特別定額給付金に関するお知らせです」と表書きのある封筒が、おととい市役所から届いた。開いて説明を読むと、書式は簡単だった。案内に従って文字を入れ、必要な資料を添付して即、投函した。国から支給される10万円は、奇しくも僕がひと晩に使えるとした金額に等しい。
「この給付金は、パーッと使って国民総生産を引き上げよう」と先日、勉強仲間のテシマヨーちゃんがfacebookで呼びかけていた。現金を守りたい人もいるだろう、借金の返済に充てたい人もいるだろう。しかし概ねにおいては、僕もヨーちゃんの意見に賛成である。だったら僕は、この10万円を、どこで使おう。
「お前ぇ、そりゃぁねぇよ」と言われるかも知れないけれど、僕はこの10万円は、上澤梅太郎商店で使おうと思う。ウチの味噌や漬物や「たまり」と共に地元の産品を詰め合わせた、何やらいま人気の商品を、頭に浮かぶ人へ、片端から送るのだ。悪くない考えと思うけれど、いかがだろう。
朝飯 納豆、豆腐の玉子とじ、鰯の梅煮、牛肉の生姜煮、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、空豆の甘煮、メシ、蓴菜の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の冷やし中華(大盛り)
晩飯 蓴菜の酢の物、らっきょうのたまり漬、胡瓜のぬか漬け、筍と鶏肉団子の鍋、麦焼酎「むぎっちょ」(お湯割り)