2020.5.7 (木) 必要なもの
必要なものの蓄えが充分にある状態は、人を安心させる。あるいは心を豊かにする。必要なものの代表は、アジアにおいてはいまだ米だろうか。穀物とは異なって、それがなくては生きていけないというものでもないけれど、ウチでは線香も「必要なもの」に含まれる。
廊下に作り付けの本棚の、下の2段は引き出しになっている。そしてそのうちのひとつには線香が収められている。2014年の秋に亡くなったオフクロの、初彼岸や初盆にいただいたものだ。それがいまだ3分の2ほども残っている。多いにありがたい。
きのうの朝、仏壇の線香立てには2本の線香があった。それを供えて線香立ては空になった。よってその引き出しから新しい箱を取り出し、蓋を取る。するとそこにはこれまで見たこともない、長い線香が隙間なく並んでいた。どれほど長いかといえば、易占に使う筮竹ほども長い。
今朝はその、いつもの倍くらいの長さの線香を、いつものように2本、お供えした。
現代の線香の、火を点けてからの持ち時間は30分、しかし江戸時代のそれは45分だったという。今朝から使い始めた線香は、果たしてどれほど持つだろう。計ってみたい気持ちはあるものの、線香とは大抵、気がついたときには灰になっているのだ。
朝飯 蕪の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、納豆、若竹煮、生のトマトと茹でたブロッコリー、ごぼうのたまり漬、椎茸の甘煮、蕗の醤油煮、メシ、胡瓜と若布の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 かき揚げ、薩摩芋の天ぷら、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、松かさ焼き、茄子の味噌炒り、「なめこのたまり炊」によるなめこおろし、たけのこごはん、「片山酒造」の純米大吟醸「初代久太郎」(冷や)