2020.3.8 (日) タイ日記(7日目)
このホテルに入ったおとといは、部屋の、冷蔵庫の頭上の明かりの消し方が、どうにも分からなかった。しかたなく隣の部屋を掃除中のメイドを呼び、スイッチの場所を訊いた。果たしてそれは、冷蔵庫の上の電子レンジを横にどけた奥にあった。僕は用意しておいた20バーツ札を、その黒く小さく乾ききったオバチャンに差し出した。「こんなささいなことで、チップなどは、とてももらえない」と身振りで断るオバチャンの手に「まぁまぁ」と、その20バーツ札を押しつけた。オバチャンは「コップンカー」と、手を合わせて元の仕事に戻った。
コーヒーは、高いスターバックスを避けて屋台で買う。そういうところはケチなくせに、チップについては、これを払わないことには何とも気が済まない。きのうの全支出165バーツのうち、140バーツはチップである。
今日こそは赤バスに乗って、soi10のMG会場を目指す。外資系や「意識高い系」の喫茶店のそれとは異なって、タイの飲物屋台のコーヒーは、はじめから強烈に甘い。海外へ出ると、先ずは朝食のコーヒーに砂糖を入れる。そこに屋台のコーヒーを加えれば、摂取する砂糖は大変なものになる。今朝もsoi10の会場へは早めに着いたが、きのうの屋台でコーヒーを買うことはしなかった。
ところで僕は、MGはほとんど、ニシジュンイチロー先生によるものしか受けない。それは自分の、源流至上主義による。バンコクMGの講師タナカタカシさんは、自らが講師になっても、ニシ先生の下での勉強を欠かさない。タナカさんの講義は、いつも明快である。
さて、盤上に2日間で5期分の経営を展開するMGに「勝者こそ尊い」という考えは無い。しかし勝負であれば、表彰のあった方が、参加者の励みには、なる。表彰は、来期への備えを充分にした上で、到達自己資本の高かった順にされる。今回の最優秀経営者賞は、長崎県から参加したヤマモトジョージさんが588円で、優秀経営者賞は静岡県から参加のオガワヨーコさんが493円で、またおなじく静岡県から参加のウチヤマリョーイチさんが461円で、それぞれ得た。
夜に極端に弱いことによりバンコクMG1日目の交流会には出ないと、きのうの日記に書いた。しかし2日目の、早く始まり早くにお開きになる交流会には参加をする。場所はいつも、トンローsoi10を東へ歩けばすぐのイサーン料理屋だ。
今回のバンコクMGは、折からのコロナ騒ぎのあおりを受けて、現地法人から申し込んでいた方々は、ほどんどすべて参加を自粛した。日本からも、飛行機の減便を受けて、泣く泣く参加を諦めた人もいる。そのような中で開催にこぎつけてくれた主催者、事務局には、厚く御礼を申し上げたい。
ラグビー日本代表の田村優にそっくりで、きびきびと動き、しかも接客の好きなことがありありと見て取れるオニーチャンには100バーツ、「そのお客さんは濃い目だよ」と、僕の酒の好みを覚えて、お代わりを作ろうとした女の子に指示を飛ばしたオバチャンには50バーツのチップ。交流会は、19時30分に中締めをされた。
僕はひとり集団を離れ、エカマイの通りを北へ歩く。そしてsoi10からトンローの通りに出て、今度は南を目指す。ときおり後ろを振り向くも、赤バスはいつまでも来ない。とうとうsoi1まで歩き通す。そして部屋へ戻って、先ずは湯船に湯を溜める。
朝飯 “SALIL HOTEL”の朝のブッフェ其の一、其の二、其の三
昼飯 バンコクMGで支給の弁当
晩飯 “Sabai Jai Kai Yang”のソムタムタイ、パークペットード、パックブンファイデーン、プーパッポンカリー、サイクロークイサーン、カオパックン、他あれこれ、“Sang Som”(ソーダ割り)