2019.12.5 (木) 便利な道具の使い方
20代のころ、無線の資格を持つ人のクルマに乗せてもらったことがある。その人は20分後に待ち合わせている人とのあいだで「ただいま〇〇前を通過中」という、別段、しなくてもよい情報の交換をし続けた。「人は、便利な道具を手に入れると、必要でないことにまでそれを使う」ということに、そのとき僕は気づいたような気がする。
朝、仏壇の扉を開くと、位牌がふたつばかり真っ逆さまに落ちていた。仏壇の中に巡らされている欄干の一部も外れて、こちらは線香立てに突き刺さっていた。エレベータは昨夜の地震により動いていない。4階から階段を伝って仕事場に下りる。
普段であれば、トイレ、釣り銭の両替、水飲みと、地上と4階とのあいだを頻繁に行き来する。それが本日は、用は社員用の手洗いで足し、両替は釣り銭が枯渇する直前まで待ち、水は事務室で飲んで特段の不便も無い。冒頭の「ただいま〇〇前を通過中」とおなじことを、普段の僕はしていた、ということだ。
日立ビルシステムの技術者は9時30分に来てくれた。調べた結果、籠とレールが外れていてひとりでの復旧は困難と、一旦、帰った。次に来たのは16時30分。「人の手配がつかないため、ひとりで何とかする」と、その人は重い道具を手に提げ、階段で屋上の機械室を目指した。
瀧尾神社の宮司と責任役員との忘年会を終えて20時に帰宅する。エレベータは、見事に復旧していた。僕は本職の仕事に賞賛を惜しまない。日立ビルシステムは、2011年3月11日に発生した東日本大震災の折にも素早く技術者を派遣してくれた。今でも感謝をしている。
朝飯 細切り人参の炒り煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、なめこのたまり炊のフワトロ玉子、納豆、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうの夜の鍋を流用した味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 「幸楽」のあれや、それや、これや、河豚鍋、日本酒(燗)