2019.11.27 (水) のみメシ
「いまこんなことをしています」という情報が銀行から入ってくる。商工会議所からも、おなじようなことが聞こえてくる。師走が徐々に近づいている。余白の埋まりつつあるカレンダーを横に見ながら、必要と思われるところに電話を入れ、面談を申し込む。
街を行き交う人たちの挨拶には、寒さを呪う言葉が目立ってきた。「今からそんなこと言ってたら、真冬になったら死んじゃうぜ」と言いたくなるものの、実際には黙っている。空がどんよりと曇り、いくら薄ら寒くても、気温はいまだ、5℃と10℃のあいだを行ったり来たりしているに過ぎない。
夕刻、明早朝の仕事を包装係のヤマダカオリさんから頼まれる。その仕事のための白衣とマスクと不織布による帽子を事務室の引き出しから取り出す。おなじく事務室の水場に干したゴム手袋を、それらと共に製造現場に運んでおく。
夜は、長男が自然発酵させた汁にフクダナオブミ製造顧問が家庭菜園の香り野菜を漬け込んだ謎の調味液にて水餃子を食べる。なぜか、ソウルの鱈鍋屋での朝飯を思い出す。しばらくして、今度は調味料を醤油と黒酢と「百德有限食品公司」の辣椒油に変えてみる。この油の香りを聞けばいつも、香港の雑踏が頭に浮かぶ。
ところで僕には、餃子を数百個ほども用意して、社員と水餃子大会をしたい気分がいつもある。ただし「水餃子のみ」とか「鱈鍋のみ」という「のみメシ」を好むのは僕くらいのものだろうから、いつまでも実現はしていない。
朝飯 生のトマト、ほうれん草のソテー、厚揚げ豆腐の網焼き、納豆、スクランブルドエッグ、胡瓜のぬか漬け、しいたけのたまり炊、メシ、揚げ湯波と隼人瓜と大根の葉の味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 春雨サラダ、大根の千枚漬け風、水餃子其の一、水餃子其の二、TIO PEPE、「黒船」のクッキー、Old Parr(生)