2019.11.25 (月) あたらしい煮干し
歴史の陶太を経た方法論、あるいはその世界における常識というものに沿う気持ちが子供のころから薄かった。僕がそれに忠実に従おうとするのは、クルマの操縦と調理においてのみ、という気がする。
味噌汁の出汁として煮干しを使う場合、その量は重量にして水の5パーセント、という、ひとつの基準がある。先日から使い始めた長崎県産の魚体の小さなものも、はじめはそれを忠実になぞった。ところがその味噌汁を口にした家内は「だしが濃すぎる」という。それを受けて次の日は煮干しの量を半分にした。それでも家内は「まだ濃い」という。そういう次第にて、今朝はとうとう初日の4分の1まで煮干しの量を減らした。
その出来たてを吸い込んでみれば、まぁ、悪くはない。
この、築地の仲卸が時期になると報せてくる、売り出せばすぐに売り切れてしまう煮干しの価格は、業務用の4倍ほどはする。しかし通常の4分の1の量でこと足りることを考えれば、実際には業務用と同じ価格、ということになる。「なにも鵜の目、鷹の目で安いものを見つけなくてもいいじゃんか」ということだ。
ところで煮干しには「頭とはらわたは除いて使うべし」という常識がある。これに僕は従わない。「海原雄山じゃあるめぇし」ということが第一の理由。更に大きな理由としては、一般の脂肪分の多い煮干しにくらべれば、長崎県産のそれは、しごく淡泊だからだ。
朝飯 紅白なます、納豆、ほうれん草のおひたし、茹でたブロッコリーを添えた目玉焼き、しいたけのたまり炊、メシ、揚げ湯波とキャベツの味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 マカロニサラダ、ロールキャベツ、メシ、孫の作ったスイートポテト