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清閑 PERSONAL DIARY

2019.11.12 (火) 焼き鳥屋修業

練習しなければ上達しない、というものが苦手だ。子供のころピアノを無理やり習わされていた。それが原因かも知れない。例外は文章である。文章に対してだけは、指導を受け、それに従い、向上する意欲がある。

2週間ほども前の夕刻、facebookから飛んだ先で、文章についての教室のあることを知った。参加の申込みは翌早朝にした。人見知りの僕にしては素早い判断だった。

地下鉄新宿線の市ヶ谷から地上へ出る。時刻は18時15分。iPhoneにgoogleマップを開く。指定された場所は、見知った書店や喫茶店の入るビルの上階だった。会場の長机には、お茶のペットボトル21本が並べられていた。すなわちそれが、今夜の参加者の数なのだろう。最前列かつ中央の席に着く。

定刻の19時に講師の下川裕治が登壇する。最初の30分間は「これで最後まで話が保つのだろうか」と案じたものの、それは杞憂だった。研修に含まれるワークショップは大抵、鬱陶しくて好きでない。しかし今夜のそれは例外だった。予定の21時30分を過ぎても、講師と参加者による質疑応答はしばらく続いた。結論として、今夜の勉強会は、とても身になった。

遅い夕食の最中に鴨志田穣の紀行文を開く。あらためて読むその文章は、先ほど教えられたばかりの「定石」に見事に一致をしていた。鴨志田穣が修業をしたのは焼き鳥だけではなかった。それをこれまで気づかずに来てしまったのは、勿論、僕の不覚による。


朝飯 牛蒡のきんぴら、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、秋刀魚の梅煮、生のトマト、大根のぬか漬け、ふきのたまり漬、メシ、若布と揚げ湯波と万能葱の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」の2種のおむすび
晩飯 「三幸園」の皮蛋木須肉、紹興酒「古越龍山銀龍」(常温)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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