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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

2019.10.21 (月) 熱量の使い途

電話でご注文をくださりながら、遂に、どの商品をいくつ買うべきか決められず「かけ直します」と、保留をされたお客様がいらっしゃった。よって事務係のツブクユキさんには、このご注文のメモを手渡しつつそのことについて言葉を添えた。すると「私も今日、おなじようなご注文を承りました」と、未完成の発送伝用を見せてくれた。

ここで「迷う」ということについて、僕とツブクさんとのあいだで会話が発生した。

僕は、即断即決をして後悔することが多い。ツブクさんは逆に、迷いに迷って決めた結果に後悔をすることが多いと笑った。その笑いとは、僕にしてもツブクさんにしても、まぁ、自嘲を含んだ笑いである。

「後悔するくらいなら、そもそも決めるという行為をしなけりゃいいじゃねぇか」と言われれば、人は、ものごとを決めなければ生きていくことができない。あるいは、生きていくということは、次々とものごとを決めていく行いの積み重ねである。だから、決めるという行為をしないわけにはいかないのだ。

と、ここまで書いて「何もしないということをする」と同じ要領で「決めないということを決める」という生き方はあるだろうかと考えてみる。

たとえば、着るものは朝、自分以外の誰かが用意をしてくれる。その服はすべて、自分以外の誰かが買ったもの、という人がいる。この人は「着るものを決める」という行いから解放されている。あるいは「メシは出てきたものを食う」という人がいる。この人は「食べるものを決める」という行いから解放されている。他のほとんどすべてに対しても、特段の興味は持たない。

むかしも今も英傑たちは、こうして「決める」ために費消する熱量を省きつつ、ここぞというときには大きな決断をした、あるいはしているのかも知れない。


朝飯 蓮根のきんぴら、ほうれん草の胡麻和え、納豆、巻湯波と人参と隠元豆の炊き合わせ、エノキダケと三つ葉の酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、揚げ湯波とキャベツとトマトと万能葱の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」のサンドイッチ、牛乳
晩飯 刺身湯波、巻湯波と隠元豆の炊き合わせ、鯛の漬け、豚肉と人参とピーマンのソテー、胡瓜と隼人瓜のぬか漬け、芋焼酎「宝山」(お湯割り)、ナッツのケーキ、Old Parr(生)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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