2019.9.15 (日) そういうことも
きのう撮影を終えた隠居の庭には、既にして日の落ちた葉陰に虫の声が喧しかった。「蟲の声」は稲畑汀子の「ホトトギス季寄せ」によれば秋9月の季語となっているものの、現在の9月は旧暦の8月にほとんど重なり、とすればいまだ夏を引きずっていても不思議ではない。
今日の日中は何日ぶりかで気温が上がり、すばらしい暑さになった。しかしその暑さは日が西に傾くに連れてどこかへ去り、夕刻にはいきなり涼しくなった。その、日中の暑さと日が落ちてからの涼しさは、タイ最北部の1日を思い出させるに充分のめりはりだった。「暑さ寒さも彼岸まで」のお彼岸は、1週間の後に迫っている。
冒頭に戻れば、虫の声は数週間のあいだ、耳を愉しませてくれる。しかしその去り際というものを、僕はいまだに意識したことがない。虫の声は、徐々に遠ざかっていくのだろうか、あるいは突然、消えるのだろうか。現在の4階を離れて土の上に建つ隠居でしばらく暮らしてみれば、そういうことも分かるようになるのかも知れない。
朝飯 スクランブルドエッグ、秋刀魚の南蛮漬け、生のトマト、隠元豆と人参と鶏肉の胡麻和え、切り昆布の炒り煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、ベーコンとクレソンの味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、ドリア、ドライマーティニ、TIO PEPE