2019.9.5 (木) 逆ネジ
川上澄生による未見の版画を倉庫から発掘したのは7月9日のことだった。版画はその日のうちに、川上の他の作品と共に、店の奥の客だまりに飾った。それから2ヶ月が経とうとしている今日は、長男が孫のリコを連れて、どこかからススキを採ってきた。秋には秋にふさわしい飾りを、と考えたのだろう。
ススキは、数十年ものあいだ保管をされていた醤油の、これは一升瓶ではない、いつごろの規格なのか、2リットルの瓶に数本ずつ差されて客だまりの棚に飾られた。版画とはまったく異なる意匠ではあるけれど、これはこれで、悪くない。ススキを飾っておけるのは、しかしせいぜい3週間ほどのものだろうか。
それはさておき7月9日の日記には「店の中にいても半袖シャツ1枚では耐え難い気温の低さにて」の一節がある。塩らっきょう「夏太郎」のためのらっきょうが日光の畑で収穫をされたのは、昨年より28日も遅い7月31日だった。つまり今年の夏は、たかだかひと月ほどで終わってしまった、ということだ。
どうにか季節というゼンマイに逆ネジを食らわすことはできないか、「戻り梅雨」ならぬ「戻り夏」である。
朝飯 納豆、目玉焼き、ピーマンと茄子のソテー、生のトマト、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、メシ、トマトと大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 「やぶ定」のカレー南蛮蕎麦、ライス
晩飯 玉葱と南瓜とパセリのスープ、パン、鮃の洋風酒蒸し、Petit Chablis Billaud Simon 2016