2019.8.12 (月) なぜか秀才が多い
むかし京都や奈良のお寺には、参拝客を笑わせながら上手に説教するお坊さんが幾人もいた。そういう人の下で修業するお坊さんの中にもまた、観光客を面白おかしく愉しませる人がいた。
中学校の修学旅行では、早朝にJR今市駅を出発して、奈良には夕刻に着いた。翌日は東大寺、そして薬師寺と回った。薬師寺では若いお坊さんが我々を案内した。お坊さんは「このお寺には、たくさんの学生さん、生徒さんが来てくれる。その中で、センスが良いなと感じる学校の生徒さんは、かならず売店でお土産を買って帰る」と話して我々を笑わせた。大人や子供を笑わせながら、お坊さんは必死だったに違いない。当時の薬師寺は、金堂や西塔の再建へ向けての疾走の最中にあった。
日中は、店、製造現場、事務室、道の駅と、あちらこちらを頻繁に回る。外で1本きゅうりの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬けを売る販売係タカハシリツコさんの昼休みには、僕がその売り場に立つ。午後はほとんど、混み合う店内で販売に当たる。そんな最中に声をかけられ顔を上げると、小学校のときの同級生サトータカノブ君が、奥さんと連れ立っていた。
秀才にはいくつもの種類がある。「膨大な無知があって、しかし習ったことは必ず身につける」という復習型の秀才がいる。サトー君はそれとは異なって「知識や能力がどこまで行っちゃってるか分からない」という秀才だった。加えてサトー君は人格も素晴らしい。
「センスが良いなと感じる学校の生徒さんは、かならず売店でお土産を買う」ではないけれど、ウチで買い物をしてくれる同級生には、なぜか秀才が多い。
朝飯 生のトマト、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、鮭の昆布巻き、胡瓜のぬか漬け、みょうがのたまり漬、メシ、ピーマンとオクラの味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 モッツァレラチーズと桃のサラダ、夏野菜のサラダ、ベーコンと莢隠元と唐辛子のスパゲティ、チーズとアンチョビの野蛮パン、Petit Chablis Billaud Simon 2016