2019.7.20 (土) 茉莉花のように白い米
今となってはいつのことか覚えていない、とにかくバンコクでカオホンマリ、つまりジャスミンライスを買った。買って家に持ち帰ったはいいけれど、手をつけないまま幾年もの時が経った。このまま台所の棚に保管をしても、いつまでも使われないだろう、そう考えて、いつのことだったかこれを長男に譲った。
それを今日は長男が分厚い片手鍋で炊いた。東南アジアで多く用いられている、水の分量を量らず取りあえずは煮て、重湯を切った後に追い炊きする方法ではなく、日本式に炊いた。そうして炊いた米に、これまた長男の作ったおかずを載せて食べる。おかずはタイ式に汁の多い、いわゆる「ゲーン」ではなく中華風のものだったから、僕はそこにスープも加えた。
タイではごはんもおかずも左手にフォーク、右手にスプーンを、それぞれ軽く握って食べる。粘り気のない米に汁気の多いおかずをかければ、これはフォークでも食べるのはむずかしい。それゆえのスプーンである。中国人はおなじく粘り気のない米を、左利きを除いては左手に茶碗を持ち、右手には箸を握り、両肘を左右に張り出しつつそれらを口元に近づけ、かきこむようにして食べる。今夜の僕は、その中国式に倣ってごはんを食べた。いと美味し。
バンコクで米を買ったころ、僕はスーツケースにはゼロハリバートンの大きなものを用いていた。しかし2014年からは、リモワの機内持込用を使っている。僕がタイから米を持ち帰ることは、もう無いかも知れない。
朝飯 切り昆布の炒り煮、鮭のバター焼き、納豆、冷や奴の「みょうがのたまり漬」のせ、巻湯波の淡味炊き、胡瓜のぬか漬け、メシ、豆腐と若布と茗荷の味噌汁
昼飯 「ふじや」の雷ラーメン
晩飯 たたき胡瓜のにんにく和え、蒸した茄子の胡麻和え、烏賊とセロリと塩漬け唐辛子の炒め、茹でた小松菜を添えた滷肉、ジャスミンライス、大根と人参のスープ、SMIRNOFF VODKA(ソーダ割り)