2016.12.15 (木) 撮れない理由
かなり大きな会社の社長にも拘わらず、タクシー券を使った社員の名とその使い道、あるいは営業の社員が客を接待した際の明細書に残されたビールの本数、そういうところまで事細かに知っていなくては気の済まない人の話を耳にしたことがある。一方、コトが上手く運んでいる限り、自分の知らないところで何が行われていようと気にしない社長がいる。すなわち僕である。複数の意見を聞く限り、褒められるべきは前者らしい。
1998年10月15日に立ち上げ、何度かの改装を経て今年の9月1日まで続いたウェブページのデザインや階層構造は、僕の考えによる。一方、以降のウェブページは、僕や長男による調査、また仲間内からの情報により決めた会社の主導による。
そしてこの新しいウェブページは、ウェブショップの世界ではかなりの有名人でさえうっとりするほどの出来らしい。
僕の考えによる以前のウェブページに「四季のお味噌汁」というコンテンツがあった。そしてこれが新しいウェブページでは「味噌汁ギャラリー」として復活をしたことは知っていた。しかし「コトが上手く運んでいる限り自分の知らないところで何が行われていようと気にしない」僕の悪癖により、それがどこにあるかなどは知らないままこの3ヶ月を過ごしていた。
「四季のお味噌汁」は文字だけのページだった。それを引き継いだ「味噌汁ギャラリー」はギャラリーだけに、画像を欠いては話にならない。画像は長男が1日を割いて自分で味噌汁を作り、自分で撮影をしたものが現在は上がっている。しかし画像を欠いて、いまだウェブ上に出せていないものも多々ある。
「味噌汁は毎朝、作るんだから、だったら毎朝、こつこつ撮りためようぜ」と僕が長男に言ったのは先月末のころだっただろうか。そしてきのうの朝は豆腐と納豆と白髪葱の味噌汁を作り、画像も良いものが撮れたと満足をした一瞬あとで、鍋から注ぐ際にこぼれた味噌汁がお椀にべったり付いていることに気づいた。これではウェブページには使えない。
よって今朝は捲土重来を期し、おなじ味噌汁を作る。そうして朝飯を終え、今日の画像を見直してみると、今度は撮る位置が高すぎたため、お椀の腹が見えていない。しかも具のほとんどが汁の下に沈んでいる。これではやはり、ウェブページには使えない。
明日もまた、我々は豆腐と納豆と白髪葱の味噌汁を食べるのだろうか。「撮った画像は都度、確認をしながら、時間をかけて撮影すれば良いではないか」と言われれば、味噌汁はできるだけ出来たてを食べたい。味噌汁が冷めようが不味くなろうが見ばえのする画像さえ得られれば良しとするスタジオのカメラマンとは違うのだ。
これから毎日、味噌汁の画像を撮るにしても、明日はさすがに別の味噌汁を作ろうと思う。
朝飯 納豆、里芋と牛肉による肉じゃが、トマトのスクランブルドエッグ、揚げ湯波と小松菜の淡味炊き、蓮根のきんぴら、大根のぬか漬け、メシ、豆腐と納豆と白髪葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「魚登久」の鰻づくし其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、他あれこれ、12種の日本酒(冷や)