2019.2.26 (火) 同級生からの電話
日光味噌のたまり漬の、袋の口を金属の輪で留める方式は、1969年から実に50年のあいだ用いてきたものだ。この留め金の機械の製造元は、2000年代のはじめまで東京の最北部で命脈を保ってきたものの、遂に力尽き、以降は宮城県の会社が保守整備を担ってきた。
2011年3月11日の東日本大震災の折には、この会社と連絡が取れなくなり、被災状況をあらわず地図をインターネット上で調べつつ、最悪の事態を考えていた。そしてこの大地震の1週間後には、どこで調べたか、早くもこの機械で使う金属の輪を扱う会社から「ウチからも供給できる」との連絡が入った。
数ヶ月後、前述の宮城県の会社の担当者から、突然、電話が入った。「無事だったんですね」と、僕は飛び上がらんばかりに喜んだ。そして以降はまた、機械の保守整備と消耗品の供給は、その会社に頼ることとした。
その、紆余曲折を経ながら50年ちかく続けてきた包装形態を、この4月1日から一新する。それをお客様にお知らせするご案内は僕の手書き文字とし、先週から順次、投函を始めた。
本日、昼食の最中に、インドのあれこれを視察して帰国したばかりの同級生ヨネイテツロー君から電話をもらった。「家に帰ったらハガキが届いていた。包装形態の最新化はとても良いことで、自分も楽しみにしている。ついては4月1日の出荷で、らっきょうのたまり漬10袋を自宅に届けて欲しい」というのが、その電話の内容だった。
時あたかも春を目の前にして、自分や周囲の内燃機に火の入ってきた気がする。そして夜はひとり、乾麺を茹でる。
朝飯 グリーンピースの炒り豆腐、納豆、巻き湯波と人参の淡味炊き、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、じゃこ、大根と胡瓜と生姜としその実の醤油漬け、ふきのとうのたまり漬、メシ、ベーコンと白菜の味噌汁
昼飯 パン、マーマレード、キャベツと人参とエノキダケのスープ
晩飯 鮫の発酵食品ハカール、”ABSOLUT VODKA”(生)、トマトとベーコンと「ふきのとうのたまり漬」のスパゲティ、”Petit Chablis Billaud Simon 2015″