2019.1.13 (日) 春隣
正月の飾りは、いつ片付けるべきか。それを僕は明確に知らない。「15日の風に当てるな」と、オフクロには言われていた気がする。それを先日、年末に活けた正月用の花を手入れするため店に来たカワムラコーセン先生に質すと「14日の風に当てるな、ですね」と教えてくれた。そうであれば、店の門松や蔵の三階松は、今日中にどうにかしなければならない。
今日は日曜日のため、製造係は当番のイトーカズナリ君ひとりが出てきている。男手の足りなさを案じるうち、しかし門松は長男と販売係ハセガワタツヤ君のふたりにより、朝のうちに片付けられた。門松が置いてあったところには、この1ヶ月ちかくのあいだに風で舞い込んだらしい落ち葉がたくさん集まっていた。それは事務係のツブクユキさんが箒で掃き、またタイルは水を含ませたモップで拭いてくれた。
店の入口右側の「賀正」の書は、家内とハセガワタツヤ君により「春隣」に掛けかえられた。店の中の柱飾りや「謹賀新年」の書も外されて、そこには「最上醤油醸造所」や「上都賀郡醤油醸造組合」と彫られた昔の看板が戻された。事務室の神棚からは、橙が水引で結ばれた注連縄が下ろされた。
すべての正月飾りが取り払われると、こう言っては何だけれど、気分がすっきりした。今週からしばらくは「なめこのたまり炊」の仕込みが続く。ウチでもっとも売れる商品は「らっきょうのたまり漬」ではあるけれど、子供のころから僕がもっとも好んで食べ続けているのは、その「なめこのたまり炊」である。
朝飯 ほうれん草の卵とじ、塩らっきょう、厚揚げ豆腐と小松菜の炊き合わせ、納豆、生のトマト、昆布と蓮根の佃煮、メシ、揚げ湯波と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ジャガイモとツナのサラダ、スパゲティナポリタン、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”